鎖 (ページ7)

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夢主side

実炙が飛び去っていく。それにしても、殺気を感じるが…なんだ。

"ビュッ"

!!何者だ

「いや〜、さすがは岩隠れ衆A。ここまでの反射神経を持っているとは。」

『タソガレドキ忍者隊頭、雑渡昆奈門か。』

雑「そうだよ。君とは初めましてだけど、よくわかったね。」

『お前にとっては、初めましてかもな。』

雑「ふっ、どういう意味かな。」

『わかっているだろう。』

タソガレドキ…なぜここにいる？

『目的はなんだ？』

雑「なんだろうね。」

『吐かないのならば…』

雑「っ！」

私は雑渡昆奈門に飛びかかり、壁に押し付ける。首筋にクナイを当てる。

『殺すぞ。』

雑「！」

『なんだ。』

雑渡昆奈門が上を見上げる。
タソガレドキ忍者隊が彼らの城の方へと戻っていく。

雑「終わったみたいだ。」

は？

『何がだ。』

雑「そのうちわかるさ。離してもらえる？」

先程感じた殺気はコイツだったのか…。

『無理だな。』

実「A様っ！」

実炙がいつもになく焦っている。

『どうした。』

実「実は、先程まで拘束していた忍どもが皆！」

。

。

実「タソガレドキによって逃げました…っ！」

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実炙side

ー数分前ー

ありえない。なぜタソガレドキ忍者が!?

忍術学園の敵ではなかったのか!?

俺がA様からの伝達から戻ってきた時にはもうこの様だ。

くそっ、なぜだ、なぜさっきまで拘束していたはずの忍者どもがタソガレドキに逃がされているんだ！

味方のほとんどはタソガレドキに殺された。

残っているのは影丸と鬼影、火澄らと数名。コイツらも失神している。

ギリギリのところで影丸からタソガレドキが来たということを聞き出せた。

元々俺やA様を含め10人もいた忍は、6人になってしまった。

とりあえず早急にA様に伝達しなくては！

実「A様！」

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
夢主side

ー現在ー

実「…という訳です。」

雑渡昆奈門は逃げた。煙玉にやられた。
そのうえ捕らえていたはずの忍どもまで逃がされた。

くそっ。

『先程追跡させた奴らは？』

実「近くの小屋で休んでいるようです。」