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神さまの悪戯 ページ2

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それからというもの人当たりがよく裏表のないAを中心に私たち四人が仲良くなるのは時間の問題だった


他の人間に酷い態度を取る悟もAのおかげで少しは角が取れたし、一見ドライそうな硝子もAの前では朗らかに笑う


人とは違うものが見える。それだけで高専に入るまでの数年間、本当の自分を隠し続けた私にとって、同期の3人は初めての理解者だった


Aは真夏に飲むラムネのように甘く刺激的な人だった


それは、蟻が蟻地獄に落ちるように、砂漠にある底なし沼に嵌るように、私を深く深く魅了した


そんなAが同期の中でも特別な存在になるのには時間は掛からなかった


だからだろう、Aが悟に対して特別な感情を抱いているとすぐに気づくことができたのは


悟と私は対等ではない。そう気づいていた


だけど、心のどこかで私たちは親友だから、2人で最強なのだから、対等なのだ、対等であるべきなのだと思っていた


でも実際ここでも対等ではなかったのだ


浅ましい感情が黒く自分の中で渦巻いていることに深く絶望して自分を軽蔑した


そして、ことあるごとに自分を蔑んだし、酷い人間だと思った
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作者名:七海 | 作成日時:2023年9月12日 0時

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