転生したら猫になってた【2j3j】 (ページ2)

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2日目。

流石に何も食べてないとお腹が空く。

まあ、猫みたいに気ままに過ごせるなら、人間より、断然猫の方が良いよね。

重なる資料の束とか、頭を下げれば嫌な上司の靴とか。

見えるものが違うととても楽しく思えた。

私はふらふらと繁華街を通る。香水の匂い、酒の匂いがキツくする。
動物の嗅覚は凄いな。

猫の姿でもそりゃ食べ物を食べないと餓死する。
倒れそうになってると、なんかメッシュが入ったチャラそうな男の人と、凄いフードを被りに被ってる人がいた。

「猫ちゃんじゃん〜弱ってんねこれ」

「俺と、同じ目の色。」

私は見上げた。覚束無い足で、私と似ている目の持ち主に手を添える。

綺麗な色。

私はそう思い、足元で包まり乍、静かに眠った。

「っ…………だいぶ、弱ってんね。連れて帰ろ。」

これが、私の飼い主との出会いだった。

心地よく揺れる揺りかごの様。私は眠っていたのだ。目をぱちぱちとかわいく瞬きすれば、私は宙に浮いている事に気がついた。白い綺麗なタオルと共に腕に包まれていたから。
あのフードの人に拾われたのだ。お揃いの目の人。

上を見れば、少し笑って

「お、起きたか。もう少しで着くかんな。」

と。やっぱり綺麗な目。私好きだな。

私はまだ掛かると思って、少し繁華街の様子を見て見た。
やっぱり世界が違うのかもしれない。私の知っている繁華街とは、少し違った。異世界???

まあでも異世界だったとして、猫っていう安泰な転生を選んでくれた神様に感謝する。
勇者とかだったら憎んでたよ。

取り敢えず社会の闇から逃げれた事がとても嬉しかった。これからの生活が、楽しみで仕方がなかった。