智side ページ36
先「わざわざ移動してもらってすいません。本当は二宮さんがいる時でも良かったのですが今はまだ話せないな、と思いまして。」
話せない？
翔「どういうことですか？」
先「先ほど、留めの抗がん剤はやらないと話しました。留めの抗がん剤はもし、MRIなどに写っていない腫瘍があった場合やその後のことを考えて行う抗がん剤治療です。」
分からない。俺には全然分からない
だけどただ一つ、良くない話だというとこだけが直感的にわかった
先「留めをしないということはもしも先ほど言った腫瘍が残っていた場合、近いうちにに再発してしまう恐れがあります。
もし、再発してしまえば……
恐らくもう次は治療できないでしょう。」
分かった。その言葉の意味は俺にでも分かった
智「なんで、、ですか？」
先「二宮さんはすでに頭開手術を2回も行っているので手術は厳しいです。さらにこのまま体力が十分に回復しないまま再発すると二宮さんの身体は治療に耐えられなくなるでしょう。」
俺にも分かってしまう理屈
体力がないから治療できない。
治療できなかったら……。
雅「でもっ！再発しなければ大丈夫なんですよね？」
先「もちろんです。ですが短い期間で二度の脳腫瘍を経験された方の生存率は低いです。一概には言えませんが、５年後の生存率は、
十数％といったところでしょう」
先生から告げられた数字に絶句した
十数％。
俺にとってそれは５年後ニノといられる確率。
嫌だよ、嫌だよそんなの。
先「何も数字が全てではありません。あまり二宮さんの腫瘍の位置や再発はケースが少ないんです。前例は無いようなものです。
なので、我々も全力を尽くします。あとは祈りましょう。５年後、笑って完治を迎えて、新しい前例を作りましょう。」
新しい前例…
それはニノが懸命に頑張って生きる証拠
新しい目標。
先生の言葉に背中を押されて、
みんな同じ、前という方向を向いた。
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英望愛 - 今さらのお返事ですいません。コメントありがとうございます。作品、楽しんでいただけて嬉しいです。私の体調については移行前にまた書かせていただきます。ご心配していただきてありがとうございます。 (2020年8月23日 20時) (
レス) id: 511acc1b86 (このIDを非表示/違反報告)
二宮彩(プロフ) - いつも作品読ませていただいてます。お大事にしてください！続き楽しみにしてますね！ (2020年7月13日 20時) (レス) id: eb3cbc1812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：英望愛 | 作成日時：2020年5月21日 17時
