帰り道のできごと (ページ25)

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長「セーフ！」

先生「なにがセーフや、アウトです」

長「えー！だってまだチャイム鳴り終わってなかったで！」

先生「俺がおったらもうアウトやねん」

長「そんな～」

クラス中に笑いが起こる

いつもの時間に家を出た

いつもと同じ道を歩いた

今日もいつも通りの日々になる

そう思ってた

「おはよ」

長「おはよ〜…………………って、ええええええ！」

「あはは、声めっちゃ大きいやん」

長「な、なんでAがおるん？」

確か、退院は来週のはず

「検査してなにも問題なかったから、早く退院できてん」

長「それやったら教えてや〜！びっくりするやん」

「だってびっくりさせたかったもん」

そう言って、みっちーの方を見てピースするA

みっちーも笑いながらこっちを見てる

…………あの二人、グルやな

長「でも、ほんまに良かったな。退院できて」

「うん。これも全部、謙杜のおかげ」

長「俺はなんもしてへんよ」

戻れたのも、おばさんのおかげっぽいし

「ううん、ひとりで不安やった所に謙杜が来てくれて本当に救われた。病院やって、ひとりで行こうとしたら苦しくなったのに、謙杜が一緒やと思うと苦しくなくなったし」

長「A、」

「私、こうやって謙杜の隣で授業受けるの楽しみにしててん」

長「俺やって、Aが隣にいるのまだ夢みたい」

「………もしよかったら、席だけじゃなくてこれからもずっと隣にいたいな、」

長「え、それって………」

いつも通りの日々を過ごすと思ってた

でも、そうはいかんみたい

長「俺も、ずっとAの隣にいたい」

これからは、いつもよりもっともっと楽しくなる

Aと一緒にいれるから

𝑭𝒊𝒏.