帰り道のできごと (ページ24)

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Aが目を覚ました時、俺の事を覚えてなかったらどうしようと思ったけど、はっきりと謙杜と名前を言ってくれて安心した

それにしても、なんで急に戻ったんやろう

そんなことを考えながら俺らは外のベンチに座る

道「あ〜、ほんまによかったな」

長「な！でも、最後まで謎だらけやったな」

道「おばさんを見た瞬間に戻ったし、母親の力は偉大やったってことかな」

長「ああ、ね。俺らは敵わんな」

道「……俺は長尾にも負けるわ」

長「ん？なんか言った？」

道「いや？」

〜道枝side〜

なんで長尾にはAの姿が見えたんやろう

ずっと考えてた

いや、本当はもうわかってたけど、認めたくなかった

Aを助けられるのは俺じゃなくて長尾だけやったんかなって

実際、長尾がおらんかったらこうやって目を覚ますことがなかった可能性もあるし、そこは感謝してる

道「………まあ、長尾やったら悔しいけど負けを認められるわ」

長「え？なにが？」

道「いや、こっちの話」