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道枝side



長「Aと知り合いなん?」




悲しそうにそう聞く長尾を見て、誤魔化すのはあかんと思った




俺とAは幼なじみで、初恋相手



ずっと小さい時からAが好きやったけど、Aは家族としてしか見られへんと言われてた




それでも諦めきれへんくって、高校も同じ所へ進学したはいいけど、もしAに彼氏ができたらそれを傍で見続けるのかと思うと少し後悔もする




道「いや、まだ彼氏できてへんし、それまでに男として見てもらえればいいだけやん!」




そう思ってはりきってAの家へ迎えに行った高校の入学式の日




そこには誰もおらんかった




道「Aー?おばさんもおらんのー?」





シーンと静まる家





いつもやったら遅刻しそうなAを怒ってるおばさんや、それを見て笑ってるおじさんの声が響いてるのにそれがない





道「おかしいな…入学式やから留守なはずないし…」





少し嫌な予感がしながらAに電話をかけるけど出えへん




その時、おかんから電話がきた





道「もしもし、」




"しゅん、あんな、Aちゃんが…"









道「……え?」






''Aちゃんが事故にあって病院に運ばれてん"







そう聞いた瞬間、体の力が抜けて座り込んでしまった






道「嘘やろ…」







一緒に行くって約束してたのに何で先に行くねん




なんで…




なんでこんなことになったん?

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作者名: | 作成日時:2022年4月25日 10時

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