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ミヤと別れて急いでAのところへ向かったけど、Aはおらんかった
「…どこ行ったんやろ」
もしかしてもう家に戻ったんかな
今すぐ行きたいけど、場所わからんし両親おったらまずいから今日は諦めて帰ることにする
「あれ?長尾?」
「あ、みっちーやん」
進もうとした反対側から、みっちーが歩いてきた
「塾帰り?」
「うん。長尾は?」
「あー、俺は…」
「前もここでなんか話してたよな?」
「そ、そうやったっけ?」
「なにか隠してる?」
「いや?別に…」
少し鋭くなるみっちーの目
なんでそんなに気にするんやろう
「俺、もう電車来るから行くな!」
「…うん。気を付けて帰りや」
「みっちーもな!バイバイ!」
帰るフリして振り返ってみっちーを見ると、いつもAがいる場所をじっと見てた
「みっちーこそ、なに隠してるんよ」
ボソッと呟いた言葉は、真横を通った車の音にかき消された
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作者名:ゆ | 作成日時:2022年4月25日 10時