2 ページ2
急いで掃除を終わらせて帰る頃にはもう電車の時刻が迫ってた
「はあ…次の電車は間に合うかな」
「あれ?長尾どうしたん?」
「あ、みっちー!」
声をかけられた方を見ると、同じクラスのみっちーがおった
「いや、早く帰らなあかんのに日直やってん」
「あー…言ってくれたら代わったのに」
「うわー、みっちーと交代してもらえばよかった」
って、そんなこと言ってる場合ちゃう
急いで帰らな
「ごめんな、急ぐからもう帰るわ!」
「あ、駅行くならいつも真っ直ぐ行ってる道を右に曲がったら抜け道あるからそっちの方が早く着くで」
「そうなん?」
「ここ地元で知り尽くしてるから信じてみて」
「おお!ありがとう!」
俺はみっちーの言う通りの道を行ってみた
「うわ、なんか結構この道しんどいな」
坂道が多くて雨も降ってるから走りにくい
けど、もう駅も見えてきたから歩いていくことにした
「みっちーのおかげで間に合いそうやな」
時間を確認したら、まだ余裕はある
いつもの道やったらまだ走ってたかも知らん
いや、でも坂道きつかったしどの道通ってもしんどかったな…
そうなことを思っていたら、1人の女の子が目に入った
傘もさしてないし、フラフラ歩いてる
傘忘れたんかな?
同じ学校の制服着てるし、俺は声をかけてみることにした
「傘ないんやったら貸しましょか?」
「え?」
「いま雨すごいから」
「………私のこと見えるの?」
「え、見えるのって、」
なに言うてんの、この子…
ちゃんと足あるしどこからどう見てもただの女子高生やん
ちょっと変な子に声掛けてしまったなって後悔してたら、とんでもないことを言われた
「お願い、私を探して!」
「…………………え?」
66人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「道枝駿佑」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆ | 作成日時:2022年4月25日 10時