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▽
３人でショッピングモールに来て、
店をいろいろ物色した。
二人はもう凄かった、爆買いというやつ。
あまりの勢いに圧倒されてしまい、
「ちょっとあそこで座ってるね〜」
と声を掛け、ベンチに座った。
(私もあれくらい
衝動買い出来たらいいんだけどなぁ、)
ぼーっとしていると
現地の人であろう男性が声を掛けてきた。
(うわ…ナンパかな…)
と最初は身構えたが、
その男性は来週から日本に旅行らしく
日本人の私に声を掛けたみたいだった。
大阪に来るみたいで、地元だ！と
テンションが上がった私は
ギリギリ相手が理解できる英語力で
お喋りをしていた。
男性がケータイを見せてきたので
覗いてると、
黒い影が落ちた。
顔を上げると、
「大谷くんっ…！？」
千葉にいるであろう人が、何故かアメリカにいた。
「Aさん！」
「え？なんでココ「すいません、僕の彼女に何か用ですか？」」
100％日本語で横にいた男性に話かけている。
男性は最初は？を浮かべつつも
何か察したみたいで
「おぉ、ごゆっくり〜！」
と手を振ってその場を立ち去った。
。
「……大谷くん、その…手話してくれるとありがたいかな…？」
「あっ、すいません。」
掴んでいた手をパッと離された。
何か喋ろうと思うけど、
ここにいるはずのない人がいて頭が追い付かない。
なんでここに？
千葉で練習してるんじゃなかったの？
会わないようにしてたのに…！
てか、さっき彼女って言ってなかった？
「あの…大丈夫でしたか？」
大谷くんが声をかけてくれて、顔を見る。
と
その視界の端で
友達二人がこちらに来るのが見えた。
(…ヤバくない？大谷くんってバレたら大変なことになるんじゃ)
咄嗟にそう判断し、立ち上がる。
「大谷くん、」
「はい？」
「振り返らずについてきて！」
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作者名：あんころ | 作成日時：2021年8月23日 19時
