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｢どうしたのAちゃん｣
｢……初恋の人に再会した｣
｢うっそー！ロマンチックゥ！｣
｢そんなんやない！なんもロマンチックちゃうわ！｣
｢なんでー？｣
なんで…｢なんで｣？？
そんなの私が聞きたい。さっきのはどういうことなの。
目をぱちくりと輝かせる友達に怪訝の目を向ける
ひとの不幸(？)を喜ぶ悪いやつ！
どれだけ堪えてもどうしても苦虫を噛み潰したような顔になる
｢元カレと友達っぽくて……｣
｢あの噂の元カレ君と！？｣
｢うん……｣
噂も何もなく、仲良しな悪友には包み隠さず過去のことを全て話しているだけ
彼はオーバーリアクションなのは出会った頃から変わらない。
｢彼とは連絡もずっと取ってたし、大学同じなのは知ってたの。でもお互い会うのはやめておこうってなってて、｣
｢たしかAの親に言われて別れたんだよね？｣
｢そう。当時まだ高校生で、彼が受験で忙しかったから私が寂しがってるの見てお父さんが“そんな思いをするなら別れろ”って暴論突き通してきて｣
｢何回聞いてもその理論おもろい｣
｢父として娘のこと心配してくれたんだろうけどね。でもそれではい分かりましたって別れる私たちも私たちだなぁって｣
あの時はふたりでよぉく話し合いを重ねた結果、別れるか！という結論に至った
それは潔いもので、相手の受験もあったし円満にお別れをしたのだ
ひとつだけ未練を挙げるとしたら、
｢お互い好きのまま別れたから会うのは避けて気持ちが冷めるのを待とうって話に落ち着いたんだよね｣
｢Aとしてはもう終わってた？｣
｢……まぁ、たぶん？今日会ってみて恋的なドキドキは無かったかな｣
ある意味めちゃくちゃドキドキしたけど。
｢そっかぁー！なんか残念｣
｢楽しんでるでしょ。ノート写させてやんないから｣
｢あー！！待ってそれはダメ！｣
｢ほら早く資料集めに行くよ！坂田！｣
｢はーい｣
続く (更新停止中)
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作者名：ななし | 作成日時：2021年8月12日 0時
