【Snr】秘め事。【USSS】 (ページ11)

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大学は広い
｢大きい｣と名前についているだけある。(？？)
高校とは違い単位制で自由度が高いゆえに、どれだけの有名人が在学していようと会わなければ知る由もない
報道でもされない限りは道行く人に｢〇〇に似てんなぁ｣くらいにしか思わないだろう
つまり、名前と顔が分かるからと言って人を探すのもまた、困難である

なんて、そんなことはなかった。
センラは顔が広い
友人を訊ねれば、そこからまた友人の友人にといった具合であっという間に広まっていき…
簡単に見つけられた

｢A！｣
｢センラ？え、どうして……!?｣
｢……マジかよ｣

また会えたことが嬉しくてニッコニコ笑顔のセンラ
一方振り返り、センラと志麻を一瞥して目を白黒させるA
小走りになるセンラの数歩後ろを歩いていたところ、Aと視線が絡まり即座にすべてを理解した志麻

｢志麻さん……｣
｢エッ？｣

Aが志麻の名前を呼んだ
ピタリと立ち止まって目を点にしてふたりを交互に見やるセンラ

｢あー、センラ……その、すまん。マジで言い難いんやけど｣

光の速さで耳を塞いだ

｢ｱｯ待って聞きたくない。なんか絶対に聞かん方がええ気がする｣
｢うんごめん、聞いて。ちゃんと聞いてくれんといかんやつ｣

だって史上最高に嫌な事実を知らされる気がする
頭の奥底では志麻が何を言わんとしているのかなんとなく察することができたのだ
聞いちゃいけない、と警報が鳴っている
けれどそれは志麻にとって宜しくない
聞いてくれなくてはもう二度とセンラの隣に立てないような、そんな感じなんだ。
もう言うしかない。
思い切って、志麻が告げた

｢俺の元カノ………｣