新しい囚人 ページ2
『ん……』
目を覚ますと目の前には見慣れた自室が……
なんてことはなく、広がるのは牢屋の世界。
私は1週間ほど前にここに来て過ごしていたがもう既に慣れてしまっていた。
どうやらこの刑務所はホテルのような場所としても扱われており、その雑用を囚人にさせているようなのだ。
とは言ってもまだ客人はおらず、いるとすればこの地を治めている領主か看守、整備員くらいだろう。
『はぁ……』
硬いベッドに寝転がり、時計をふとみる。
時刻は夜の20時。
そろそろ看守が来ていい頃だが……
⁇「すまんな4番。」
『あ、リアム看守。大丈夫ですよ、今日なんかお忙しそうですもんね。』
この人はリアム看守。
この牢獄…とは言っても私しかいないので私“専用“の看守である。
『忙しそうですけどどうしたんです?』
ri「あぁ、そのことなんだがな。今日新しい囚人が3人来る。」
『3人、ですか…』
ri「もうすぐ連れてくるから、少し待っていてくれ。」
『あ、はいわかりました。』
そう言って忙しそうに出て行ったリアム看守。
出て行く前に配られた夕食を黙々と食べながら待つこと数十分。
…いや、遅くない?
『…何してんだろ』
私が呟いた瞬間。廊下の方から賑やかな声が聞こえてそちらに目線が送ると同時に扉が開く。
⁇「え、なんか不気味だよこれ何?」
ri「フォーグナー刑務所での番号を引き続き使うこととする。だからまずはここは___」
入ってきた3人とリアム看守が何やら少し親しげに話しながらも3人をほぼ無理矢理牢屋に入れていく。
まあ部屋に入った時牢屋の中に入ってる私を見て「誰⁉︎」なんて大声あげてたのは気にしないけどさ。
ri「ン゛ンッ、それではお前たち、刑務所へようこそ。お前たちは刑務所を脱獄をした極悪人だ。」
6番?「脱獄をした極悪人です!」
あ、この人終わったな…
そう思っていると隣の方で鉄扉を開ける音と6番さん?の悲鳴が聞こえる。
他の2人は笑ってるけど…止めないと日数減らされるよ?
まあその後もう一回やって日数減らされてたけど……。
うーん、心配だなぁこの人たち。
そんな不安を抱えつつも話を聞いているとどうやら3人の処刑は30日後。2回も脱獄してるって言ってたから多分今回も脱獄するんだろうなぁ、なんて思ってるけどね。
私もそれに乗じて色々とできないかなぁ。
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りんりん - 初コメ失礼します。続きが楽しみすぎる〜。最後の夢主ちゃんの言葉、夢主ちゃんの裏の顔の伏線的なものですよね!(違ったらすいません)とにかく!私はこの話大好きなので更新続けて頑張ってください! (2022年1月1日 10時) (レス) @page13 id: 1b416a72a4 (このIDを非表示/違反報告)
明日花フォルテ(プロフ) - 続きすごく気になるので更新頑張ってくださいー!! (2021年12月8日 21時) (レス) @page10 id: 175a60089e (このIDを非表示/違反報告)
あかつき(プロフ) - 鈴蘭さん» めっちゃ嬉しいです!! 失踪しないように頑張って更新します(。・`ω・´)キラン☆ (2021年11月9日 14時) (レス) @page8 id: ce090c0f60 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - あ〜続き気になるw 更新頑張ってください! (2021年11月9日 12時) (レス) @page6 id: 122f030fb9 (このIDを非表示/違反報告)
あかつき(プロフ) - 翠柘榴さん» コメントありがとうございます〜!!!久々に描いたのでそう言ってもらえて凄く嬉しいです…!!( ´ ꒳ ` )更新頑張りまーす!! (2021年10月30日 16時) (レス) id: ce090c0f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかつき | 作成日時:2021年10月28日 21時