戦国時代が好きな彼女は武将達に愛されるそうで

弐拾肆、あだ名はチャラ男でいいんじゃないか ページ24

日が照りつける中、馬で移動していると少しずつ走るのをやめた。恐らく疲れたのだろう、息が少し荒い。馬から降り、近場の川に行き顔を洗う。水はとても透き通っていて、魚が泳いでいるのが目に見えた。
改めて、ここは戦国時代なんだと実感する。
(今と全然違うなぁ…川なんてこんなに透き通って綺麗じゃないのに)
横を見ると、馬も美味しそうに水を飲んでいる。
少しして木陰の方に行き、なんとなくスマホを出して操作した。
左上画面には圏外の文字がある。

(LIMEは幸村と毛利君との会話で終わってるなぁ)
馬に餌を与え、食べ終えるのを待つ。
携帯端末を片手に持ったまま俯いていると…ふと、何かが覆いかぶさった。

？｢おじょーさん！なーにしてんの？｣
上を見上げると、髪が二色に分かれている陽気そうな男が立っていた。
学校で見た事はない。私が倒れる前の生活で、こんな男子はいなかったはずだ。記憶力はいい方なので断言出来る。
｢少し…休んでるだけです｣

左近｢俺は島左近！ちょっと一発、半か丁か遊ばね？｣
賽子を二つ器用に弄った後左手に握り、私に問いかける。
馬も餌を食べていて暇だったし、丁度いいだろう。
｢…いいですよ、運はいい方なので。ただ、説明の方をお願いします｣






左近｢半か丁かさぁはった！！｣
その一言で、勝負は始まった。
左近さんが壺に賽子を入れ壺を振り、地面に伏せて置いた。
｢グ二の半｣
左近｢シロクの丁！さて…｣
壺に手をかけ、壺を取った。
だが中々決着がつかず、何回もやり直した。そしてついに勝敗が決まった。
私が、勝利を掴んだのだ。

左近｢この俺が負けた！？お嬢さんやるねぇ。ところで…名前は？｣

｢時雨です｣

すると、ぎょっとした顔で見られた。一体何なのだろう。
……沈黙しないでほしい。
当の本人はというと｢まじか｣｢このお嬢さんが？｣
などの事を言っている。

左近｢毛利からの書状で、あんたを保護するように言われてたんだよ。…にしてもあの毛利がねぇ…｣
ぶつぶつと失礼そうなことを言ってる。
私は何だこいつと思いながら馬に跨った。
左近｢あっ！ちょ、待てって！俺、三成様に仕えてんスよ！｣
(やっぱり)
忠実では三成が島左近に何十万石出すと言って認められ左近が部下になったのだ。軍師として。
だが、失礼な事を言うがこの見た目からして頭が良さそうには見えない。

その後、会話を交えつつ佐和山城へ向かうのだった。









18/5/2.修正

弐拾伍、ハシビロコウ→←弐拾参、毛利君とオクラ弐

ラッキーアイテム

サッカーボール

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す