戦国時代が好きな彼女は武将達に愛されるそうで

拾弐、我ら…誇り高き！！…姐さんと呼ばせて頂こう。 ページ12

目を覚まし、己の身体を起こす。
ここはどこなのだろうか？布団をはらいのけ、障子を開けると視界に海が広がった。
海、海、海、海。
海しか目に飛び込んでこない。
風に乗って運び込まれる磯の香りは、鼻腔をくすぐった。
そこで、私が倒れる前までの事を思い出す。
(雨宿りして、転けそうになったら男の人が助けてくれて、で…熱っぽいなって辺りから全然覚えてない…)
思い出そうとしたら頭が痛み始めたので、思い出すのをやめた。
状況から考えて、あの長曾我部さんに助けられたのだろうか。

ぼーっと海を眺めていたら、羽ばたく音が聞こえた。
？｢オトコ！オキテル！オキテル！｣
私の頭に黄色い鳥…オウム(？)が止まる。
(さっき男って言ってたけど…気のせいかな)
暇なので少しの間、会話(？)をしていると足音が聞こえた。
ドス…ドス、というのとコツ…コツ、という音が聞こえたので恐らく男性と女性だろう。
右側から、長曾我部さんと女性の方が現れる。

？｢この男か｣
元親｢おいおい！そんな目で見んなってサヤカ！おっと。悪いな寝起き早々｣

聞き間違いではない。今、完全に男と言った。
(誰が…)
｢誰が男ですか！今は確かに男物の服とサラシしてますけど！一目で性別判断しないで下さい！！…何こいつ言ってんだっていう目線もやめて下さい！泣きたくなります！｣

私が否定の言葉を述べると、女性が今度は話しかけてきた。
？｢それは悪い事をしたな。我らは誇り高き雑賀衆！！｣
(雑賀衆…？ってこの人は孫市？でも男じゃなかったっけ…まぁいいか。それより姐さんと呼びたい。格好いいし…)

｢姐さんと呼ばせて頂いても…！｣
孫市｢フフッ…良いだろう｣
腰に下げている武器に眼を動かす。
その武器は銃だった。と、そこで閃く。
(仕込み傘と銃が合体したのは強いのでは！？)
｢会って早々、おかしな事を頼みますが…私に武器を作って下さい！仕込み傘で、剣と弾丸が出てくるやつを｣

長曾我部さんは現代で絡繰が好きなはずだ。
現代ではバイクを細工したり、道具を改造したりしてたから、多分この人も作れるはず。
姐さんは銃をメインとして扱っているっぽいから分かるはず。剣は鍛治師に作らせれば問題はない。


孫市｢我らの勝負に勝ったら…で良いだろうか｣
手合わせして、強いか見極めるのだろう。
私は頷き、薙刀を手に持った。





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やっと修正出来ました。後1年間、高校生活を楽しみます。

18/4/17.修正

拾参、主人公！薙刀を！…あーっと！投げましたぁあああ！！→←拾壱、そっくりさん

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