合コン ページ21
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そこからが長かった。
もう大人なんだからそんなこと簡単に男に言うなと叱られ、危ない場面に遭遇したら自分でなんとかするんじゃなくて、警察にいけとド正論を突きつけられる。
「お前、普段からあの辺で飲んでんの？」
「いや…相手の人に連れてこられて」
慣れない場所で変な男と飲むか普通と怒り出す黒尾に、私は言い訳をする子どものように、それまでの経緯を合コンの下りから全て説明した。
「私、お酒結構強いし、
相手の男潰してさっさと帰ろうと思ったんだもん」
薬を入れられる話は先輩から聞いたことがあったため、頑張って気を張っていたつもりだったが、度数の強い飲み物ばかり頼まれてまんまと相手の罠にハマってしまった。
一時はこんな状況に陥った自分が悪いと変態男とのワンナイトも腹を括ったが、逃げられると思ったらもう体が勝手に動いて止められなかった。
「たまたま飲み会で近く来ててよかったわ」
飲み直したくてあの辺いたんだけど、女の子が爆走してるって聞いて行ったら、お前がすごい顔色で走ってるから酔い冷めたよとこちらに顔を向ける。
「…ありがとう。すごく助かりました」
黒尾にあそこで会えてなかったら、きっと今頃あの男とベッドの中だろうと想像していると、お前よくこの歳まで無事に生きてこれたな…と呆れたように呟いた。
これからは絶対無理すんなよと床で胡座をかく黒尾は、怒った顔とは一変、怖かったろと私の頭を撫でて優しく笑いかけてくる。
「っ、」
キュンっと懐かしい胸の高鳴りに気づいてしまい、私は黒尾から目を逸らした。
ウン？どしたと不思議そうに私の顔を覗いてくる黒尾に、帰らないでと口走る。
ハッと口を塞いで黒尾の反応を伺うと、黒尾は困ったような顔でこちらを見ており、そこでやっと黒尾に彼女いたことを思い出した。
「ごめんね！無理言って」
玄関まで送ります！と床から立ち上がると、黒尾はつられて立ち上がり、靴を履く黒尾のつむじを私は黙って見つめる。
「じゃあまたね。」
今日は本当にありがとうと笑いながら手を振っていると、急にその手を掴まれる。
何この手…？と動揺して黒尾と手を交互に見ていれば、急に掴まれていた手を引かれて、私は勢いよく黒尾の胸に倒れ込む。
「手、震えてんぞ」
俺の前では平気なフリすんなよと耳元で呟く黒尾は、私を強く抱き締めた。
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西川あや(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！時間はかかると思いますが、必ず完結させますのでお待ちください！ (3月30日 20時) (
レス) id: 6a34db6c3e (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 今回のも、面白かったですこれからもがんばってください。 (3月30日 18時) (レス) @page23 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 続き待ってます頑張ってくださいおうえんしちょるんで！！！好きやでこの作品 (3月29日 23時) (レス) @page21 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西川あや | 作成日時：2024年3月26日 15時
