合コン ページ19
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「この後、二人で抜け出さない？」
一次会が終わった途端、こちらに来るお医者さま。
こんなドラマみたいなセリフ本当にあるんだ…と驚きながら、爽やかに笑うドクターに、私はすみませんと首を横に振る。
「明日も朝から仕事があるので」
「あはは、真面目だね」
余計好きになる。
そう言って目を細めるその人にトキメク…なんてことはなく、ちょっと怖い感じがして私は電車の時間を調べる。
「っあ、」
急にスマホを取られて驚いていると、2軒目来てくれたら返してあげると笑う男に、私はクソでかいため息をつき、絶対終電までには帰るという約束で、仕方なく次のお店について行った。
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「ちょ、Aちゃん飲みすぎだって！」
「ウルサーイ！！
どうせ飲ませて持ち帰るつもりだったんでしょ！！」
２軒目のバーにて。
居酒屋のように騒ぎながら一人で酒を飲んでいると、すごく引いた視線で周りから見られる。
手間が省けて良かったじゃん！と調子に乗って苦手なウィスキーを煽ると、急に酔いが回ってきて、カクンッと体から力が抜けていく。
この酔い方はオカシイ。
「……何か入れた？」
ゆっくり半目になりながら聞くと、まあほとんど同意の上だもんねと笑うその人は、私のスマホを自分のポケットに入れて、もう出ようと私の手を引く。
お店を出てすぐ、近くのホテルを検索し出す男の様子を盗み見ながら、私はこれから起こることを想像する。
「…やっぱり無理。」
「え、？」
まだ逃げられるし、今ならスマホを取り返せる。
そう確信した私は、ソイツのポケットから自分のスマホを奪い、高いヒールで走り出した。
・
「っは、はぁ、」
おぇっと時々嗚咽を上げながら、人通りの多い場所まで出ることに成功すると、安心して立ち止まる。
今走れていることを考えると、睡眠薬は少量しか入れられていないみたいだし、この近くの知り合いの家に逃げこもうとまた走り出すと、急に後ろから腕を捕まれた。
「っ、」
もう追いつかれちゃったのかと驚いて顔を上げると、すごい形相の黒尾が私の目の前に立っており、幻覚かと驚いて私はごじごしと目を擦る。
「お前こんなとこで何やってんだよ。」
「く、ろお」
ぼんやりする私を起こそうと、ぺちぺち頬を叩いてくる黒尾は、辺りを見回して一人か？と心配そうに聞いてきた。
◇
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西川あや(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！時間はかかると思いますが、必ず完結させますのでお待ちください！ (3月30日 20時) (
レス) id: 6a34db6c3e (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 今回のも、面白かったですこれからもがんばってください。 (3月30日 18時) (レス) @page23 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 続き待ってます頑張ってくださいおうえんしちょるんで！！！好きやでこの作品 (3月29日 23時) (レス) @page21 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西川あや | 作成日時：2024年3月26日 15時
