ハッピーエンド

episode 41 ページ41

『何で？私、1人になりたいの。大吾やって、分からんくないやろ？』




大吾「分かる。やけど、こんな子1人に出来るわけないやん。ほら、また今にも泣きそうな顔」



そう言って、私の目尻に片手をやって、目尻の方に少しだけ出てる私の涙を拭う。





『好きな人に、彼氏に、こんな姿見せたくないのっ.......帰って』




ホンマは嬉しい。




1人に出来るわけないって言葉。




大吾「好きやから、彼氏やから見せてや。そういうとこ。カッコつけてるつもりかもしれへんけど、そんなんいらへんから。楽しい事だけ共有してそんなん恋人やないやん」




『私、壊れちゃうよ？大吾に優しくされたら。ボロボロに。そんな姿、見てもひかへん？』




大吾「ひかへんよ。嬉しいもん。彼氏なんやなぁって思えるもん。全部受け止めるから。遠慮なんていらん。思いっきり泣いて。泣いた後は、好きなもん一緒に食べ行こか」



『やだっ泣いた後の顔で道頓堀行けるわけないやんっ』



大吾「もう、何やねん。ホンマ」




そう言って、大吾が私を抱きしめる。




温かい温もりが一気に伝わってきて。





『ううっ......何でっ、何でっ！私の何がダメなの？あんなに、あんなに努力したのにっ........！初心者やから？初心者でもええって書いてたやんか？私の、私の知識が足りんかったんかなっ..........ううっ....ううっ........』





『私、このままでええんかなぁ.......？変わらなあかんなぁ』




大吾「変わらんでええんちゃう？そのままでええよ」




大吾はそれだけ言って、またギュッと抱きしめてくれる。




その事にまた、涙が出てきて。





私は泣き続けた。





大吾の服がビショビショになるくらい。





ただ、私の事を抱きしめてくれて。







私、この人が彼氏でよかったって心から思った。







いつまでも一緒にいれることを信じていた。

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