ハッピーエンド (ページ25)

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episode 25 ページ25

校長「あの、髙橋さん。貴方何を言ってるのか分かってるの？」

校長室に呼び出された私。

理由はなんとなく、分かってる。

『分かってて言ってます。委員会も生徒会も賛成してくれたので実行に移しました。急にバンバン決めたのは悪いと思ってます。すいませんでした』

校長「何でこう、補習明けに言うの？明ける前ならまだ充分間に合ったはずなのに。どこもキツキツなのにリーダーとしてちゃんと余裕を持たせなさい」

私は、余裕を持たせることがいい事だとは思わない。
とか言って、これでやってもユルユルして、間に合わへんの出るん目に見えてるし。

『私はキツくしてええと思います。今の容量やったら、緩む。キツくした方がええ物ができる思います。ダンスをするとフリを確認する為に会話も増えて、団結力も強くなると思うんです。最初は、去年のがダサいから始まったけど、今はこっちの思いの方が強いです。お願いします』

校長「貴方は、発想力もあって、リーダシップも取れて凄くいいのに、どうして将来の事はそんなに考えてないの」

え？

『考えてます。将来やりたいことだって』

映画監督。

これが、私の夢。

校長「貴方、志望校は日大の芸術学部映画学科監督コース。映画監督なんて並大抵でなれるものじゃないわ。直ぐにでも辞めなさい」

何で？

何で？

『あの、もしかしてそれを言いに私を呼び出したんですか？』

校長「それしかないじゃない。AOの書類を見て勿体ないと思ったのよ。貴方の良さは普通の企業にいた方が十分発揮出来るわ。何で貴方みたいな優秀な生徒がこんな不安定な夢を.........」

この人は、どうして生徒の夢を否定するんだろう。

わざわざ呼び出してまで否定するようなことなのか？

ちゃうやろ。

何も、何も知らんくせに。

『じゃあ、私が優秀じゃ、発想力が良くなかったら、リーダシップがなかったらいいんですか？』

校長「そんなんじゃ................」

『何も知らんくせに否定せんでください！！！私だって、こんな夢辞めたいです！諦めたいです。だけど、出来ないんです！！日芸は倍率高いから、発想力も学力もリーダシップも問われます。頭がいいだけじゃ行けないんです。校長なら、それ位ご存知ですよね？知らんくせ辞めろとか言わんでください。失礼します』