ハッピーエンド (ページ18)

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episode 18 ページ18

大吾side

射的のオジサンにあんなこと言われたら余計に意識してまうやんか。

周りから見たら見えるんやろな。

俺らが付き合ってるって。

浴衣やし、2人きりやし、手繋いでるし。

照れて、変な汗をかいてしまう。

手もベットリしてるんかもな。

ああ、最悪や。

『次、どこ行く？』

A「西畑くんの行きたいとこでええよ！」

俺の、行きたいとこなぁ～

髙橋さんとおれるだけで充分幸せなんやけど。

どこ行こ。

そう考えてたら、近くに見えた

神社。

商店街の入口の目の前にに神社があるっていう感じで。
縦1列を後ろの方から真っ直ぐ歩いたもんやから。

神社な。

ああ、ここって神社の祭りも兼ねてるってこと、すっかり忘れとった。

『あ、せや！2人でお参りせえへん？』

A「ええよ、行こ！」

俺らは受験生やから。

高橋さん、九月に私大のAO受けるって言ってたし。
10月には俺も推薦あるからせなな。

神社の参拝に並ぶ。

『結構おるんやね』

学校の近所にあるけど、こんなとこ来ないし、俺の近所はここより大分大きい神社があるからそこに行くんやけど。

A「祭りの時は特にね。お正月とかね、年越した後に行けば甘酒出してくれるんだよ」

『髙橋さん、家この辺なん？』

近所の中学行ってたのは知ってるけど。
小学校もまさか高校の目の前にある超地元っ子？

A「結構近いよ？最初にある自転車道の入る前に左を見ると坂の団地見えるやろ？私の家あそこなの。実はね、堂本先生と家近所なの」

『ええ！！めっちゃ近いやん！！学校なんか5分もあれば全部制覇出来るやん！大学以外！自転車でやけど』

まあ、それだけ近ければ、甘酒も知ってるわけやけど、

A「うん！まあ、高校と小学校は本気ださなあかんけど、中学はフツーにいける。やけど、はっすんに負けるわぁ～中学校家の目の前なんやもん！」

『やっぱはっすん神やん！』

A「あ、ここ回らなアカンのんやて。回ろっか」

『うん』

鳥居に貼り付けられてる説明をみながら、鳥居をクルクルと回る。

『あ、でも学校の近くに除夜の鐘鳴らせるとこあるやん？あっこ行かんの？』

普通なら、除夜の鐘を鳴らせるとこ行くはずなのに。
距離的にも変わらへんし、下手したらそっちの方が近いかもしれへんやん。