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「――おおっ……――だっ……」
「――た……おう……」
「――しゃ……」
何だかざわざわしている周り。
あれ、今ってどういう状況だっけ。
遠い意識の中、肩をトントンと叩かれる。
「――さん、Aさん、そろそろ着きますよ」
「……あ、潔子ちゃんおはよ……」
「おはようございます。着きますよ……てAさん、２度寝しないでください」
「うん、起きるね……」
目を開ければ潔子ちゃんの可愛い顔が私を覗き込んでいた。
幸せな目覚めだけどめちゃくちゃ眠くて瞼が閉じてしまう。
頑張って起きようとはしてるんだよ。
困らせてごめんね。そんな潔子ちゃんも可愛いよ。
「Aさん、田中が寝顔見たくてうずうずしてます。早く起きないと大変なことになりますよ」
「起きる」
思いもよらぬ潔子ちゃんの脅しにサッと目が覚める。
しかし当の田中くんはまだ寝ぼけているみたいだ。
してやられた、と潔子ちゃんを見ればただただ可愛かった。
流石美少女、許しちゃう。
「武田先生ぇー！」
「ん？」
「バレー部がテレビに映ってますよーっ」
「テレビっ？！」
バスから降りれば職員室の窓から吉田先生が声をかけてくれた。
今まで疲れていた子たちも、テレビの声に反応して食いつく。
職員室に入って皆でテレビを見させてもらった。
「おおお、やってる！ テレビ！」
「ローカルニュースじゃないですか」
「うるせえ！ テレビはテレビだ！」
『”大エース”牛島若利くん擁する”王者”白鳥沢学園の初戦です』
「白鳥沢……」
テレビで挙げられたのは白鳥沢について。
青城時代、私たちは一度も白鳥沢に勝てなかった。青城だって弱くなかったはずなのに。
それほどまでに白鳥沢は王者として完成されていたのだ。
「25−６て……」
『今年も王者が危なげなく全国への切符を勝ち取るのか。それとも、彼らを止めるチームが現れるのか！ 注目ですね！』
全国への道は険しい。烏野が青城を倒したとしても最終的には必ず白鳥沢と当たるだろう。
『そして続いての注目はAブロック！』
「今日やった体育館だ！」
『注目はやはり青葉城西高校主将の及川徹くんですね！』
「うわ」
ぱっとドアップで映った及川の顔。
アナウンサーに褒め称えられているのを見て田中くんあたりがすごい顔をしている。
そしていよいよ、烏野の名前が出た。
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アネモナ - 面白くて一気読みしました! スガさん、ミステリアスボーイキャラだったのか〜。更新頑張って下さい (2020年7月4日 12時) (
レス) id: 8d7833d063 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - ますしんさん» 笑っていただけて嬉しいです。黒尾じゃありませんでしたね…笑ありがとうございます。頑張ります！ (2020年6月30日 19時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - ねこじゃないっ！！ってところ笑いました！！個人的には黒尾がいいなーと期待してます笑。今後の更新も頑張ってくださいね！ (2020年6月29日 4時) (レス) id: ab58ad65d3 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - kkkさん» ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです！ 更新頑張りますね。 (2020年6月15日 22時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
kkk - 一気に読みました！とても面白かったです!!更新楽しみにしてます(^^) (2020年6月14日 23時) (レス) id: e5bc294a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2020年5月31日 23時
