140 勧誘 ページ40
半泣きの黒いおかっぱくんとシャワー片手の明るい茶髪のおかっぱくんが家の前で睨み合ってるってどういうことよ。
とりあえず私が水をかけてしまった子にはタオルを渡した。
周りの奴らも見てないで注意しろ。特に３年。特にウシワカ。
「ちょっと家の前であまり騒がないでほしいんだけど……。ほらキャプテン、注意してよ」
ウシワカに注意するよう促せば、止めろと一言だけ言った。
それだけかと思ったが、白布くんはすぐに止めた。
ええ……人格変わりすぎじゃん……怖いよ。
五色くん涙目じゃん。かわいそ。
「派手にやられたねー、工」
「どうして、俺だけ……っ！」
「お前が賢二郎のこと小さいって言うからー」
「先に言ったのは天童さんなのに……ッ！」
「そりゃあ俺はねー」
慰める気がない天童と悔しがる五色くんに近付き、五色くんにもタオルを渡す。
なんか近くで見るとすごい髪だな、どうしてこんなおかっぱなのだろう。失礼だけどめっちゃ面白い。
「あ、ありがとうございますッ！」
「いいえ」
犬みたいな瞳で礼を言われた。
いくら宮城ナンバー１の強豪高校といえど、高校生だもんね。少しぐらいはしゃぐよね。
まあウシワカはそんなことなさそうだけど。
「そのタオルあげる。いらなかったら捨てていいから」
とりあえず早くこの場から立ち去ってほしいので、タオル持ってさっさと帰れと遠回しに言う。
いくら人も車も少ない通りって言ったって近所迷惑になるからね。主に私の。
「何故、及川を白鳥沢に寄越さなかった」
「え、急に何」
「及川は、マネージャーが手放してくれないと言っていた」
「待って、何それ」
「マネージャーと一緒なら白鳥沢に来てもいいと言っていた」
「いや、それ嘘だよ。私そんな話及川から聞いたことないし。何しっかりはぐらかされてんの」
「……嘘、だと？」
む、という顔をしたウシワカ。こんな顔するんだってくらいの顔してる。
天下の大エースがこんな調子で大丈夫なのか、白鳥沢。
「御宅のエース大丈夫……？ かなり騙されやすそう」
「あー、ちょっと天然入ってて……」
「まだまだですね、牛島さん！ 俺の方がもっとうまく勧誘できますよ！」
「調子に乗るなよおかっぱ小僧が。貴様ごときがどういう口きいてんだ」
「ちょっと、またシャワーを手に持たないで。五色くんもお願いだから学習して」
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アネモナ - 面白くて一気読みしました! スガさん、ミステリアスボーイキャラだったのか〜。更新頑張って下さい (2020年7月4日 12時) (
レス) id: 8d7833d063 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - ますしんさん» 笑っていただけて嬉しいです。黒尾じゃありませんでしたね…笑ありがとうございます。頑張ります！ (2020年6月30日 19時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - ねこじゃないっ！！ってところ笑いました！！個人的には黒尾がいいなーと期待してます笑。今後の更新も頑張ってくださいね！ (2020年6月29日 4時) (レス) id: ab58ad65d3 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - kkkさん» ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです！ 更新頑張りますね。 (2020年6月15日 22時) (レス) id: c8d57ac98d (このIDを非表示/違反報告)
kkk - 一気に読みました！とても面白かったです!!更新楽しみにしてます(^^) (2020年6月14日 23時) (レス) id: e5bc294a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2020年5月31日 23時
