雪白兄弟Ⅱ (ページ43)

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辰哉side ページ43

蓮があんな顔を見せるなんて。ちょっと怒りすぎたかな。

「蓮、ごめんね？でもね、涼太の言ってることは俺らも思ってる事だから。」

そう言うと、蓮は少しだけ顔を上げた。

「蓮が三宅さんに相談したって言った時は、正直ショックだったよ。なんで俺らには言ってくれなかったんだろうって。」

蓮「あ、そっち？」

蓮の言葉に全員がポカンとする。

亮「な、なんだと思ってたの？」

蓮「いや、なんか。俺がひとりで抱え込んでることに怒ってるのかと。」

また全員でポカンとする。

照「いや、違うよ？」

全然意思疎通ができてないじゃん。

「まあ、いいや。これからは相談してね。三宅さんじゃなく、俺らにね。」

このままだと話が脱線しそうな気がして、話をもどす。

蓮「うん。ごめんなさい。」

まあ、俺らの気持ちが伝わったかは別にして。俺は、蓮が正直に言ってくれて嬉しいよ。

その後、蓮の担任に連絡し、今の話を伝えた。すると、担任の先生はすぐに対応してくれた。蓮によると、後日、数学の先生はかなり声が控えめになったらしい。