雪白兄弟Ⅱ (ページ38)

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亮平side ページ38

家に着いて、蓮は真っ先に部屋に戻った。

照「(蓮、手洗えよ。)」

照兄の忠告も無視して(聞こえてないだけ)。

「涼太兄、おやつ、2人分貰っていい？」

キッチンにいる涼太兄に言う。

涼「いいけど。2人分食べるの？」

「違うよ。蓮の部屋で2人で食べるから。」

さすがに2人分食べれないよ。

大「ずるい。俺も混ぜて。」

大介兄は何に対してずるいと？

「いいけど。勉強しながらだよ？」

大「あ。結構です。笑」

勉強が嫌いな大介兄はそう言えば大体引き下がる。

「蓮？入るよ？」

左手に涼太兄が作ってくれたいちごのショートケーキと紅茶をのせたおぼんを持って蓮の部屋をノックする。蓮は補聴器をしている。

蓮「亮平兄、待ってたよ。」

彼氏か！って突っ込みたくなるようなセリフだな。笑

「おやつ持ってきた。一緒に食べよ。」

俺がそう言うと、蓮は何故か吹き出す。

蓮「プッ！」

「何？なんか変なこと言った？」

蓮「いや。彼女みたいな事を言うからさ。」

そうかな？

「補聴器、つけてんだ。」

蓮「うん。だいぶ耳の痛みも治まってきたから。」

蓮がさっき車の中で俺だけに言ったこと。耳が痛くて、三宅さんに相談してたって言ってた。