雪白兄弟Ⅱ (ページ3)

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双子ってそんなとこまで似なくていいんじゃあ…？ページ3

涼太side

目覚ましより前に目が覚める。たまにはそんなこともあるよねとか思いながら、体を起こす。が、体を襲うこの寒気と気だるさ。これってまさか…｡

「翔太、ちょっと起きて。」

あ、言ってなかったけど、俺と翔太、大人になった今でも同部屋だよ。

翔「…涼太…俺…しんどい…｡」

まじで？翔太も？いくら双子だからって、同時に風邪をひかなくたっていいんじゃあ…。

「どうしよう…。とりあえず、辰兄に電話。」

携帯で辰兄に電話をかける。

辰『もしもし？』

朝早いにも関わらず、すぐに電話に出てくれた。

「やばい…まじで。ヘルプ。」

それだけしか伝えられなかったけど、辰兄は理解したみたいで。

辰『風邪？ちょっとまってて。すぐ行く。』

それで電話が切れた。

辰兄はすぐに来た。体温計を持ってる。

辰「風邪だと思って体温計持ってきたけど、あたりだったみたいだね。」

俺らの様子を見て言う辰兄。さすが辰兄。あれだけの情報で理解できたんだ。

辰「でも、まさか2人ともとは思わなかったわ。とりあえず、熱測って？」

俺に体温計を手渡す。俺は受け取り、脇に挟む。

「よくわかったね。俺らがダウンしてるって。」

辰「伊達に長男やってないよ。笑」

辰兄はそう言って俺の頭を撫でる。撫でられたの、久しぶりかも。

辰「38.6か。かなりだね。次、翔太。」

俺、そんなに熱あったの？なんか、自覚した途端、余計にしんどくなってきた…。

辰「翔太も38度越え。これは本格的な風邪だな。」

ですね。なんか申し訳ない。

辰「まあ、人間、誰しも風邪ひくものですから。ところで、寒い？暑い？」

翔/涼「寒い。」

辰「おお、ハモったね。笑
寒いってことはまだ上がる可能性あるな。毛布持ってくるわ。」

辰兄はそう言って部屋を出ていった。