樹side ページ26
なんで、夏休みに出張行くんだよあいつは。俺が一人で面倒見なきゃなんないじゃん。
「おい。さっさと食え。片付かん。」
さっきからぺちゃくちゃぺちゃくちゃ喋って、食事が全然進んでない。
北「あ、樹。俺、昼から出かけるから。」
は？聞いてないけど。
北「隣の亮くんと遊ぶんだ。だから、お昼いらない。」
ちょ、待てや。大我がお前の分までお昼作ってあるけど。
北「でも、遊びに行くし。ごちそうさまでした。」
はぁ〜。なんで前もって言わないのか。
「わかった。けど、今度はもっと前から言えよ。」
俺だって、心が狭いわけじゃない。こんなんで怒ってたらダメだ。冷静に冷静に。もっと優吾みたいに広い心を。
「ん？ジェシー。今日、皿洗い当番だけど。」
スっと逃げようしてるジェシーを止める。
ジ「やだよ。これからアメリカの友達と電話するんだ。じゃ。」
じゃ。じゃねえよ。やれや。
ジ「樹、暇でしょ。樹やんなよ。」
💢
「お前が当番なんだから、お前がやれや！」
いかん。ついカッとなった。
ジ「えー。樹がやった方がいいよぉ。」
💢💢💢💢
「いいからさっさとやれ！！！」
そんな俺を無視してジェシーは二階へ。反抗期か？
「ったく･･･！」
結局俺がやんなきゃなんないんだから。
「慎太郎。ちょっとお使い行ってくれる？」
慎「やだ。めんどくさい。」
💢💢
「今なんて？」
慎「やだ。」
💢💢💢💢
「あ、そう。行かなくていいよ。晩飯なしだから。」
慎「は？なんで？」
なんで？って当たり前だろ。
慎「意味分かんない。」
「だったらさっさとお使い行ってくれる？」
こいつも反抗期か？
「ほら。」
財布を渡すと渋々行く慎太郎。渋々行くな。喜んで行け。
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作者名：しあべ | 作成日時：2024年3月18日 19時
