慎太郎side ページ19
しばらくお稽古はお休みだから珍しく学校行った。普段は俳優養成所でお稽古ばっかだから、なんか新鮮だったな。
「ただいまぁ。」
そんなことよりお腹ペコペコ。おやつ何かな。笑
「優吾、お腹減った。」
って、あれ？優吾は？
大「いないよ。」
いないって･･･。じゃあ、おやつは？
大「あるよ。ケーキ。冷蔵庫に冷やしてあるから、好きなの食べな。」
やった！笑
「さっすがー。」
大我はこういうところにも気が利くのよねぇ。
ジ「あ！俺のチョコケーキ！」
そんな叫ばないでいただける？ジェシーくん。
「早い者勝ちだもん。」
ジ「俺、予約してたのに。」
ジェシーのって聞いてませんので。
ジ「ちょ、俺のやつだから！」
「いや、俺のだって。」
大「ストーップ！」
危ない危ない。大我に止められなきゃ、取っ組み合いを始めてるところだったよ。
大「喧嘩するんだったら、もうケーキ買ってこないよ。今日は奮発したんだから。」
ケーキ買ってこないのはやだ。ここのケーキ美味しいのに。
ジ「でも、俺のやつ慎太郎が食べようとしてるんだもん。」
いや、俺のだし。
大「誰がジェシーのって言った？」
ジ「俺。」
「俺も慎太郎もジェシーが食べるって聞いてないよ。」
そうそう。
大「食べたかったら慎太郎みたいにさっさと手洗って着替えて来なさい。」
「はい･･･。」
さすが大我。怒ったらちょー怖い。
大「それと、もう一個チョコケーキあるから。」
あ、そうなんだ。笑
ジ「なあんだ。喧嘩して損した。」
ジェシーはそう言って二階へ。さてと、俺はケーキ食べますか。
大「あれ？慎太郎。これなに？」
あ、それは今日学校から持って帰ってきた紙だ。
「進路調査の紙だって。来週末まで。」
大「ふーん。もうそんな時期なんだ。慎太郎はどっか行きたいところあるの？」
行きたいところねぇ･･･。
「ないよ。俺は高校卒業したら、今のまま俳優やろうと思ってるから。ダメ？」
大「あ、そうなんだ。いいんじゃない？」
何？急に。
大「慎太郎が今の事務所に勝手に履歴書送った時にはびっくりしたけど、今の仕事は慎太郎に合ってると思うし、納得いくまでやればいいんじゃない？」
なんだよ、急に。照れるじゃないか。
大「だから、早く主役の作品を見せてね。」
うっ。努力します。って言ったって、養成所の先生超厳しいんだよな。台詞貰うのがやっとなのに。
大「まあ、頑張れ。」
はーい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しあべ | 作成日時：2024年3月18日 19時
