253 OETYのリーダーだぜ？ ページ21
《side幸翔》
拓雅が貴潤の肩で寝ていて
俺はタオルケットをそっとかけてあげる
まぁ、よく見る光景。
貴潤は、とにかく拓雅に甘い
拓雅の体調不良に一番に気づくのはいつも貴潤だし、
ロケでは、夏は日傘やパラソル、扇風機。
冬は毛布に座布団、カイロ…
拓雅に用意されてあるほとんどのモノは、
貴潤がスタッフに言って、"用意させた" モノだ
この2人の関係は、俺ら3人にも分からなくて、
時々、2人だけの世界に入っている時がある
だぶん今もそう。
貴潤は隣で眠る拓雅をじっと見つめている
俺は邪魔しないように、
結和のそばの丸椅子にそっと座った
・
・
貴「なぁ幸翔」
幸「ん？」
貴潤が口を開いたのは、
それから15分後ぐらいのことだった
貴「智輝はどういうつもりであんなこと言ったんだと思う？」
幸「なにが？」
貴「いや…考えなしであんな事…
眠っていたとしても、結和の前で聞かないだろ
OETYのリーダーだぜ？
俺はあいつを信じたい」
幸「たしかに…」
智輝はどういうつもりだったんだろう？
俺らに何を確かめたかった？
こういう、人の考えてること系の難しい答えを知ってるのはいつも結和か智輝で、
その2人が答えられない立場にある時、
俺らはどうすることも出来ない
貴「わりぃ、やっぱ拓雅熱出てきたわ
波多野先生呼んできてくれる？」
貴潤が自分の肩にもたれている拓雅のおでこを触りながら言う
幸「わかった」
俺は波多野先生を呼ぶために、少し重い空気が漂う病室を出た
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作者名：ミックス。 | 作成日時：2018年2月11日 3時
