大好きな曲 side Kazu ページ15
彼女は俺を奥の席に座らせて、「寒かったでしょ？」って言って、マスターに頼んで作ってもらったホットワインを差し出す。
「…ありがとう。」
ふわりと笑って、ゆっくりと話し出す。
真美「人が何かを創り出すことって、本当にかけがえのないことだと思うんですよ。えっと…なにさんですか？」
「…ん？」
真美「名前。」
「あ、…かず。」
真美「そっか。かずさんもね、毎日お仕事頑張って頑張って。やっぱりいつも同じ心の状態じゃないし、調子の良い時もあれば、悪い時もある。音楽ってね、正直なんですよ。悲しい時は悲しい音がする。嬉しい時は嬉しい音がする。恋してる時は恋してる音がする。」
「今日のあなたは…少し悲しかった？」
真美「はい。今日の私は、ある人を想って演奏してました。でも、それは今日の私、今ここにいる私しか出せない音。かずさんが今日全く音が浮かばなかったのはね、それも今日のかずさんなんです。音にならなくても、それは存在してる。」
「…うん。」
真美「だから、それで良かったんですよ。」
「…これが、今の俺？」
真美「そう。かずさん。」
「…そっか。いいんだよね。」
真美「ありのままでいいんです。私には、とっても輝いて見えますよ。」
「…ありがとう。」
そう言うと、彼女はまたふわりと笑った。
真美「そんなかずさんにプレゼント。私が好きな曲です。」
そう言って、彼女が演奏してくれたのは、俺のソロ曲『虹』だった。
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NinoNino(プロフ) - るなさん» るなさん、初めまして！ありがとうございます＼(^o^)／今回初めて書く側になって、改めて難しいなぁと思っていますが、そうやって楽しみにしてくださる方がいてくださると励みになります！ (2016年3月12日 16時) (
レス) id: 4282af39bf (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 初めまして(*´ω｀*)毎回楽しみに読んでいます＊更新楽しみです！ (2016年3月12日 16時) (レス) id: 0e73d07c92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NinoNino | 作成日時：2016年3月9日 12時
