今宵、復讐してもいいですか？

サヨナラを告げに ページ27

「ごめっ、浮気して。





白々しい奴って分かってるよ。汚い奴だよ、俺は。でも一番はAなんだぁっ、今気づいても遅いよねっ。








＿＿＿＿もう一度始めからやり直しませんか？」





彼の顔は涙でグシャグシャだった。





でもね..浮気癖は治らないの。





「ごめんね。









ねぇ、こっち向いて？」



慧の綺麗な顔に手を当てた。




「泣かないでよ..」




もう彼女ではない私が出来ることは、慧の涙をハンカチで拭くことだけだった。




もう、最後にしよう。この関係は。



　
私は、抱き締められている手を丁寧に払った。




そして最後に、最良だと思った言葉をかける。





「ありがとう。愛してました」





上手く笑えただろうか。




泣いてないだろうか。




慧は何も言わず、小さく頷いた。




私は、静かに帰った。






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十年後



「A〜っ結婚後おめでとうっ」



とあきちゃんに抱き締められた。今日は待ちに待った結婚式。




私は、純白のウェディングドレスを纏っていたので少し、おろっとした。




「ありがとう、あきちゃん」




「ほら、もう始まるよA。
ねぇ、あきちゃん、僕のフィアンセに抱きつかないで。僕妬いちゃう」




「ごめん、ごめん。じゃあね〜」




あきちゃんを少し見送ったあと、あの人を見かけた。




「...慧」




「おめでと、お幸せに」




「ありがとう、慧も幸せにね」




と、少し言葉を交わした。今慧は、何でも言えるいい友達だ。






私は、侑李と十年間続いたカレカノという関係が終わり、これからは夫婦になります。




それから、私達は幸せに生活しました。






END

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