ACE ページ5
−トランパー前にて−
｢遂に直接対決ってか。
んー、気合い入るねぇ♪｣
軽く伸びをして、そう呟いたフォー。
そう。
今からトランパー二代目ボスとの、直接対決が幕を開けようとしている。
作戦では、S-Aより先に裏口からQEDが入り、大多数の暗殺者を拘束、または気絶させる。
そして、QEDの少し後に正面から突破し、ボスと殺り合う。
筈だった。
｢それじゃあ、入るよー。｣
気を引き締め、ファーストは玄関扉を開けた。
｢え？
何これ、、、？｣
そう言ったセカンドの眼に映るのは、二十や三十といった、大勢の暗殺者達。
いや、正確にはもっと居るのかもしれないが、暗くてそこまで把握出来なかった。
ドンッ
｢うわっ！
っぶねー！！｣
目の前に居る、大勢の暗殺者からではなく、別の方向から一発撃たれた。
だが、それをギリギリで回避したセカンドは、その方を見て直ぐに銃を構えた。
何故なら、、、
｢流石ですね、元JACKさん。
いや？
二代目JACK、とでも言いましょうか。｣
そこには、ニヤリと不敵な笑みを見せるACEが居た。
｢ボスがわざわざ出なくとも、先輩方のお相手は、俺一人で十分ですからね。｣
言い終える前に、ACEは持っている銃で連射する。
かなり距離がある筈なのに、一人一人的確に急所を狙ってくる。
ドンッドンッドンッ
｢逃げてばかりじゃあ、俺に傷一つ付ける事すら出来ませんよ？｣
｢うるせー！
これで少し静かにしてろ！！｣
そう言って、フォーはJOKERさんに貰っていた手榴弾の安全ピンを抜き、ACEの居る場所へと投げた。
ボンッッ
手榴弾が爆発し、近くの壁や床を巻き込み、少し崩落する。
その際煙が発生し、暗いのもあり、周りが見えなくなった。
｢やった、、、のか？｣
そう、フォーが呟いた瞬間。
｢残念でした。｣
ドンッ
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作者名：童子 | 作成日時：2019年12月27日 23時
