決戦 ページ14
私はこの国を動かしていく存在になりたかった。
けれど、まだ学生だった若い頃、私は罪を犯した。
それも、取り返しのつかないくらいの大罪を。
野望を叶える事が出来なくなり、ヤケになった私は、その後も罪を重ねていき、その度に捕まった。
そんな私を周りは見放していった。
まぁ、それは至極当然の事で。
然し、そんな事も分からなかった私は、見放していく周りに対し、余計に腹を立て、また罪を犯し捕まる。
そんな悪循環の中、ある一人の女性に出会った。
彼女は、罪を重ねていく私に手を差し伸べ、｢君にはある才能がある。
君さえ良ければ、私の元でその才能を伸ばしていかないか？｣
と。
私は、私を認めてくれた彼女に、着いて行く事を直ぐに決めた。
そして、彼女の元で暗殺術を学び、気付けば伝説の暗殺者と呼ばれる迄に成長していた。
その頃になると、私は当初抱いていた野望を、叶えられるかもしれないと思うようになったのだ。
そう、この国を動かしていく存在になるという野望を。
チャンスは直ぐに訪れた。
トランパー創始者が病で倒れた為、急遽私が二代目トランパーボスとなった時、今しかないと。
そう思った瞬間、私は直ぐに実行に移した。
私の計画はこうだった。
総理となる人物の弱みを先に握っておき、その者が総理となった時、弱みをバラされたくなければ私の言う通りに動いてもらう。
その為、ボスという立場を利用し、その当時のACEに先ず、次の総理に近いという人物らの素性、弱み等を、徹底的に調べるよう頼んだ所、一人だけ居たんだ。
これで私の野望に一歩近付いたと思ったさ。
けれど、それを実行に移すそうという時、ある人物に出会ってしまった。
私はこの計画を変更し、その人物と協力しながら野望を叶えていく事にしたんだ。
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作者名：童子 | 作成日時：2019年12月27日 23時
