2話 ページ3
2サイド
医師からはできる限りのサポートをしてくれると言ってくれた
病院も月に一回、経過診察を行うと説明され、今月分の薬を処方され、この日は終わった
しかし、家に帰る足取りは重かった
一人暮らしのアパートへ帰ってくると
中「よっ!元気だったか?」
義理の兄の中居正広さんが俺の家の前に立っていた
「お久しぶりです。中居さん」
中「おいおい、俺は義理の兄だぞ。中居さんはないだろぉ」
「じゃあ、何と呼んだたら………」
中「兄さんでいいよ。それに敬語も要らねぇよ」
「じゃあ、正広兄さん」
中居さんは俺の姉と先月結婚し、義理の兄となった
両親とは気が会うのか、中居さんに心を開き、結婚も許していた
俺は、姉を慕っていた為か、中々、中居さんとは上手く話せず、義理の兄となった今でも、よそよそしい態度をとってしまう
でも、中居さんはとても優しくて、一人暮らしをすると言った時も誰よりも心配してくれ、今日のように度々俺の様子を見に来てくれるのだ
中「どっか出かけてたのか?」
「はい…………」
中「元気ないけど、やっぱ1人は寂しいし、不安だよな」
と、俺に気を使ってくれる
俺は、今日の事を中居さんに話そうか迷った
話せば、俺のこの気持ちも少しは和らぐんじゃないか
中居さんなら俺に必要な言葉を掛けてくれるのではないか
それだけで、俺の気持ちに整理ができ、受け入れる事が出来るんじゃないか
そう思った
でも、言えなかった
中居さんは先月結婚して幸せなのに
そんな時に、俺が病気にかかったって言ったら、迷惑だし、心配させてしまう
俺のせいで心配させたくない
「大学も忙しくなってきて、色々とバタバタしてて、あんまり休めてないんです」
中「そっか、俺も大学生だった頃はそうだったもんな。長居するのも良くないし、ゆっくり休めよ。じゃ、俺は帰るな」
と、中居さんは帰っていった
(俺、これからどうしていけば良いんだ…………)
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みやたか(プロフ) - 更新ありがとうございます! (2021年6月26日 22時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルト | 作成日時:2021年3月12日 17時