ニフラーから戻った私

改善策 ページ10

『…ニュート、戻ってきたの？』

ニュート「うん。思ったより早く終わったから」

…また心配かけちゃった…。

『…そっか。ごめんね、ニュート。…この力を制御出来るようにしようと思ったんだけど、無理だったみたい。…止めようとしたけど止まらなくて…。あぁ、ビックリしたぁ』

本当はつらくて悲しくてたまらなかったが、今にも泣きそうな顔で私を抱きしめているニュートを少しでも安心させるために唇の端をキュッと上げて、ニュートの背に手を回してポンポンと軽く叩いた。

「ごめんね。今、この氷なんとかするから」

私はまた目を瞑り、守護霊を出す時と同じ要領で、少しでもいい思い出を思い出そうとする、が。

「生まれぞこない」「生まれぞこない」「生まれぞこない」「生まれぞこない」

さっきの声が耳に残って離れない。

…このままやったらまた氷出しちゃいそうだな…。

『ニュート、ごめんね。手、貸してもらっていい？』

ニュート「え？うん」

ニュートの手をギュッと握る。

…この氷をなんとかしないと。…頑張ろう。

…幸せな出来事…。幸せな出来事…。闇祓いの試験で合格したこと…？…あ、でもMACUSAでアンダーソンさんを半殺しにしたんだよね…。これはダメか。じゃあ初めてニュートに出会ったとき…。それがいいかな。

私はその時の状況を深く思い出す。

…森の澄み切った空気…。動物の鳴き声…。うん、いける。

私は深く目を瞑って意識を集中する。

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