本音 ページ38
ニュート「大人しくしてないと熱下がらないよ?…ってまた熱上がってる」
──大人しくしてろ──
──殺されたくないなら大人しくしろ──
──大人しくしていてちょうだい?──
…っ…。
『…少しぐらい下がってくれなくてもいいのに…』
ニュート「……」
『あっ』
心の中で言っていたつもりだったけれど、声に出して言っていたらしい。
…あぅ、これはまずい。
『だ、だだだだって!こんなにゆっくり過ごした日なかったから!!』
内心ダラダラと冷や汗をかきながら慌てて言い訳を考える。
ニュート「A…」
伸ばされた手にビクッとする。ニュートは強ばる背中を優しく撫でて、抱きしめた。
…やっぱり怖い。
ニュート「…A…大丈夫?」
『…大丈夫じゃないよ』
ポソリと呟くと、ニュートの抱きしめる力が強くなった。少し痛い。
『…やっぱりMACUSAは怖いし、誰がグリンデルバルドに通じているかわからない。誰が敵で誰がそうではないか見分けがつかないの。…怖くて仕方がない』
ニュート「A…」
1度本音を言ってしまうと、ポツポツと止めどもなく次から次へと出てくる。
『…私が生きている限りずっとグリンデルバルドとその信奉者に狙われるかもしれない。そのせいでニュートとティナ…私の大切な人やものもみんな失ってしまうかもしれない。…それが、すごく怖い』
ニュート「A…」
痛いくらい抱きしめてくる。
『ニュート…こんなにくっついていたら風邪移っちゃうよ…?』
…見てほしくない、こんな弱りきった姿。
弱々しくニュートの手を引き剥がす。が、ニュートの力が強くて、なかなか剥がれない。
ニュート「A…っ」
『……ん』
ニュートは私の顔をチラリと見て、そのまま軽くキスをした。
ニュート「大丈夫。Aは僕が守る。Aの大切なものも人も失わさせない」
視線が合う。吸い込まれそうなほど綺麗な緑色の瞳には、決意のようなものが宿っていた。
大変申し訳ございません。水曜日分の更新を完全に忘れていました。代わりとはなんですが、もう1話更新します。本当に申し訳ございませんでした。
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リサ - こんばんわ。いつもこの小説を読んでいます。次も楽しみです。闇落ちの方を読んでみたいです。 (9月8日 0時) (レス) @page28 id: ebda27dca2 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - みかんさん» コメント有難う御座います。作品を楽しんで頂けて、とても嬉しいです。闇堕ちですね。有難う御座いました。拙い文章ですが、これからも楽しみにして頂けると嬉しいです。 (2019年9月4日 16時) (レス) id: 4a1e9af14b (このIDを非表示/違反報告)
みかん - こんにちは。いつもこの小説を楽しみにしています。闇落ちのほうを読んでみたいです!楽しみにしています!! (2019年9月3日 12時) (レス) id: 10b371d446 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - きなこさん» 返信遅くなり申し訳ないです。コメント有難う御座います。そう言って下さり、とても嬉しいです。闇堕ちありですね、有難う御座いました。拙い文章ですが、これからも楽しみにして頂けると幸いです。 (2019年8月29日 8時) (レス) id: 4a1e9af14b (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - はじめまして、こんにちは!!この作品がとても好きなので、いつも楽しみにしてます♪私的には闇落ちルートありだと思います!!これからも楽しみにしてますね。 (2019年8月28日 9時) (レス) id: 5408dae180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルイーザ | 作成日時:2019年7月6日 8時