ニュート視点 慟哭 ページ35
『A…？』
A「……」
…寝ちゃった。
僕は泣き疲れて眠ったAを抱えてベッドへ運ぶ。その間もAの手は僕のシャツの裾を握ったままだ。
『……！』
傷だらけの体に、頬には痛々しいほど真っ赤に腫れた叩かれた跡。大小様々な傷が、Aの白い肌を痛々しいほど真っ赤に染め上げている。
──抵抗したら思いっきり頬を叩かれたんだ。初めて頬叩かれたから、ちょっとビックリしちゃった──
──他にも…クルーシオもかけられたし、逃げたら足に何かの呪文も当たった。もうちょっと早く逃げていたら当たらなかったかもね──
ふとAの言葉が蘇った。心配かけないように、わざと明るく振舞っている。そのくらい、僕が気がつかない訳ではない。
──…ニュートも…巻き込んでいるなんてっ…思っても、いなかっ…たし……！私のせいで…関係の無いニュートまで…！ごめん、なさい…！ごめんなさい…っ！私の…私のせいで…！！──
覇気のない目。零れる涙の粒の大きさ。こんなにも、Aは心も体も傷つけられたんだ…。
『A……』
僕はAの頭を優しく撫でる。
『エピスキー…エピスキー…』
Aのアザや小さなキズが消えていき、赤い傷は無くなっていく。でも、体のキズは簡単に治っても心のキズはそう簡単には治らない。なんでも自分で抱え込んでしまうAには、今日の出来事はかなり大きな精神的な負担になるだろう。
A「───っ」
『A？』
Aの目から涙がツーっと流れる。なんで、Aはここまで1人で抱え込むんだろう。もう十分抱え込んでいるんだから…、
『守ってあげられなくてごめん…A』
せめて僕に頼ってほしい。そうしたら、もうこんなこと起きないと思うし、もし起こっても2人で乗り越えれるのに…。
Aからの返事はなかったが、寝息は穏やかなものへ戻っていた。
僕は、安心させる為にAの額にそっと口付けるとそのままAの隣に横になる。
『おやすみ、A』
そして、そのまま目を閉じた。
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リサ - こんばんわ。いつもこの小説を読んでいます。次も楽しみです。闇落ちの方を読んでみたいです。 (9月8日 0時) (
レス) @page28 id: ebda27dca2 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - みかんさん» コメント有難う御座います。作品を楽しんで頂けて、とても嬉しいです。闇堕ちですね。有難う御座いました。拙い文章ですが、これからも楽しみにして頂けると嬉しいです。 (2019年9月4日 16時) (レス) id: 4a1e9af14b (このIDを非表示/違反報告)
みかん - こんにちは。いつもこの小説を楽しみにしています。闇落ちのほうを読んでみたいです！楽しみにしています！！ (2019年9月3日 12時) (レス) id: 10b371d446 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - きなこさん» 返信遅くなり申し訳ないです。コメント有難う御座います。そう言って下さり、とても嬉しいです。闇堕ちありですね、有難う御座いました。拙い文章ですが、これからも楽しみにして頂けると幸いです。 (2019年8月29日 8時) (レス) id: 4a1e9af14b (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - はじめまして、こんにちは！！この作品がとても好きなので、いつも楽しみにしてます♪私的には闇落ちルートありだと思います！！これからも楽しみにしてますね。 (2019年8月28日 9時) (レス) id: 5408dae180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイーザ | 作成日時：2019年7月6日 8時
