買い物と事件 ページ16
羽ペンの店に入ると、イングの匂いがぷーんと漂ってくる。思いっきり吸い込み、息を吐いた。
…あぁ、いい匂い。
「いらっしゃい!鷲の羽ペンが入ったよ!ほら」
そう言って見せてくれた羽ペンは、太くて白と焦げ茶の横ストライプの模様だった。隣でニュートがごくりと息を呑んだのがわかる。
『えっと、インクを二つと鷲の羽ペンを一つください』
ニュート「えっ!?A!?」
『いつもニュートには迷惑かけてるからね。その感謝と、…これからもよろしくっていうのと』
ニュート「これからも迷惑かけるつもりなんだ…」
「ははは!!7ガリオンね」
呆れるニュートと、話を聞いていたらしく盛大に笑い出す店主。
7ガリオンを払うと、私達は外に出て本屋に向かう。
『本屋!本屋!!』
ニュート「落ち着いて、A。本屋は逃げないから。…本を目の前にしたAって、金貨を目の前にしたニフラーと同じ瞳をしているよね」
『魔法動物を目の前にしたニュートも、金貨を目の前にしたニフラーと同じ瞳をしてるけど?』
憎まれ口をたたき合いながら、ニュートと本屋に入る。
…あぁ、紙とインクの匂い。最高…!
『ニュート、ニュート!教科書にも載ってない
呪文370集がある…!!』
ニュート「落ち着いて、A。どうどう」
テンションが上がりっぱなしの私をニュートが諫める。
『落ち着いてはいられないよ!ずっとこの本探してたから…!あ、すいません、これください』
「はいよ。2ガリオンね」
2ガリオンを払って店を出る。
ニュート「歩きながらその本読んだら取り上げるからね」
『…う…。もう必要なものとかない?』
ニュート「うん」
『じゃあ帰ろうか』
ニュートと帰る方向へ歩き始める。
「おい」
え?と思い振り返ると、見るからにガラが悪い3人の男がいた。危険を察知して、さっさと逃げようとするも、ガッと腕を掴まれる。
「お前、ニーナ・スペンサーか?」
『え?はい』
「そうか。…こい」
腕を引っ張られる。抵抗するも、
「殺されたくないなら大人しくしろ」
と腕をさらに強く引っ張られた。
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リサ - こんばんわ。いつもこの小説を読んでいます。次も楽しみです。闇落ちの方を読んでみたいです。 (9月8日 0時) (レス) @page28 id: ebda27dca2 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - みかんさん» コメント有難う御座います。作品を楽しんで頂けて、とても嬉しいです。闇堕ちですね。有難う御座いました。拙い文章ですが、これからも楽しみにして頂けると嬉しいです。 (2019年9月4日 16時) (レス) id: 4a1e9af14b (このIDを非表示/違反報告)
みかん - こんにちは。いつもこの小説を楽しみにしています。闇落ちのほうを読んでみたいです!楽しみにしています!! (2019年9月3日 12時) (レス) id: 10b371d446 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ(プロフ) - きなこさん» 返信遅くなり申し訳ないです。コメント有難う御座います。そう言って下さり、とても嬉しいです。闇堕ちありですね、有難う御座いました。拙い文章ですが、これからも楽しみにして頂けると幸いです。 (2019年8月29日 8時) (レス) id: 4a1e9af14b (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - はじめまして、こんにちは!!この作品がとても好きなので、いつも楽しみにしてます♪私的には闇落ちルートありだと思います!!これからも楽しみにしてますね。 (2019年8月28日 9時) (レス) id: 5408dae180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルイーザ | 作成日時:2019年7月6日 8時