落下と恐怖 ページ5
いつもの足の長さで楽々に降りれる階段も、ニフラーの足の長さではそう簡単には降りられない。なにしろ次の階段に足が届かないのだ。それで、足をギリギリまで伸ばすと背中から落ちそうになる、という繰り返しをずっとやっている。
…誰か、きてー！！！
もちろん、心の中で叫んだところで誰かが来てくれるわけではない。本当に叫んでも、ニュートが助けてくれる訳ではない。まず声が聞こえないだろうし。
足をギリギリまで伸ばし、次の階段を降りようとしたとき、足が滑って落ちた。あ、と思ったときはもう遅い。妙な浮遊感が体を支配する。
…ひゃあああぁぁぁ！！
そして、ドンッという音とともに私はニュートのトランクの床へ落ちた。
「キュ…」(いったぁ…)
どうやら背中から落ちたようで、背中に鈍い痛みが走る。でも、ニュートのトランクの中へ行けたから別にいい。
…何かを成し遂げるためには、何かを犠牲にしなければいけないって誰かが言ってたし。
ニフラーはもともと速く移動できるため、移動自体はそんなに苦にはならなかった。そして私は、ニュートがトランクの中へ入るとき、大体いる部屋を覗いた。そうしたら、ニュートはいつも通り大体いる部屋の中でピケットと遊んでいた。でも、ニュートは全くこっちに気が付かない。
…あーどうしようかなー…
大声で叫ぼうか、ニュートが気が付くまで待っているか迷っていると、ふいに、ニュートと遊んでいるピケットと目が合う。
『……』
ピケット「……」
無言。私もピケットもお互い見つめること数十秒。
ピケット「★！＊＆●」
ピケットがニュートの肩を叩いて何かいるよ、という合図をする。ニュートがこっちを向いて、私とニュートの目が合う。
…怖い。怖い。怖い。
なぜかわからないが言いようのない恐怖が子心の中を埋め尽くす。幼いときの、あの恐怖が走馬灯のように通り過ぎる。
私はＵターンをして逃げようとした。だが、日頃魔法動物を相手にしているニュートの動体視力であっという間にニュートの手の中に押さえられる。
ニュート「よしよーし…大丈夫だよ…」
ニュートが私の背中を優しくなでた。心地よく伝わるニュートの温度でさっきまでの焦燥感や恐怖心が消えていくのがわかる。
…私、なんでニュートがこんなに魔法動物に好かれるのかわかった気がする。
のんきにそう思っていた私はこのとき全く気が付いていなかった。
この謎の恐怖心が大変なものとなり、後に厄介な騒動を起こすのを。
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ルイーザ - もちもちさん» ありがとうございます！ファンタビを見ていて、あぁーニフラーになってニュートと一緒にいたい…と思ったのがきっかけです笑 (2019年3月2日 19時) (
レス) id: 9b9c086320 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 自分が二フラーになるというのは斬新なアイデアですね！！！ (2019年3月2日 11時) (レス) id: 1a117e39f3 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ - かなとさん» 外しておきました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年3月1日 17時) (レス) id: 9b9c086320 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読んでオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月1日 16時) (レス) id: 32a3956d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイーザ | 作成日時：2019年3月1日 14時
