予期せぬ再開 ページ34
部屋に入り、ポケットからペンダントを出して握りしめた。
ヒュンッという音がしたと思ったら、私が眠れない原因を作り出した元凶、ゲラート・グリンデルバルドが立っていた。
グリンデルバルド「私に何か用か、A?」
『…キュウ』
グリンデルバルド「……」
グリンデルバルドが無言で杖を振ると私の姿が元の人間へ戻った。ニフラーのお腹のポケットから杖が落ちた。
『…ニュートの風邪が治るまで、人間の姿へ戻してほしいんです』
グリンデルバルド「ふむ…いいだろう。見返りは求めるがな?」
『……』
…見返り。何すればいいんだろう。内容が何か教えてくれるわけないからすごく怖い。…でも、何も助けがない状態でニュートを放っておいたら…。
『…戻してください。お願いします』
グリンデルバルド「わかった。ただし、「ニーナ・スペンサーはAである」という事を言ったら二度と人間には戻さない。いいな?」
『…はい』
グリンデルバルドはニヤリと嗤うと、ヒュンッという音を残して消えた。
…怖かった…。
私は部屋を出て、ニュートの元へ戻った。そして、落ちていた杖を拾って、急いでニュートのところに向かった。ピケットは元に戻った私を見てびっくりしていたが、床に倒れているニュートを心配しているようで、ニュートの側を離れようとしない。
…愛されてるな、ニュート。
『ピケット、ニュートをベッドに運ぶからニュートから離れてもらってもいい?落ちたら危ないから』
そう手を差し伸べて声をかけると、ピケットはしぶしぶニュートから離れて、私の手の上に乗った。そして、腕をよじ登って肩に移動した。
『ウィンガーディアム・レヴィオーサ』
ニュートを浮かばせ、ベッドがある部屋へ運ぶ。ニュートの体がゆっくりとベッドへ落ちたと思ったら、ピケットが私の肩から落ちて、ニュートの近くへ寄った。
『アクシオ』
近くのバケツを呼び寄せると、バケツは机の上に乗った。
『アグアメンティ』
バケツに水を入れて、その上に布を入れて、濡らして絞った。それをニュートの額に乗せると、苦しそうだったニュートの顔がふわりと安らいだ。
ウィンガーディアム・レヴィオーサ
物を浮遊させる呪文。人間でも効く(と思う)
アクシオ
物を引き寄せる呪文。
アグアメンティ
杖先から水を出す呪文。
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ルイーザ - もちもちさん» ありがとうございます!ファンタビを見ていて、あぁーニフラーになってニュートと一緒にいたい…と思ったのがきっかけです笑 (2019年3月2日 19時) (レス) id: 9b9c086320 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 自分が二フラーになるというのは斬新なアイデアですね!!! (2019年3月2日 11時) (レス) id: 1a117e39f3 (このIDを非表示/違反報告)
ルイーザ - かなとさん» 外しておきました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年3月1日 17時) (レス) id: 9b9c086320 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読んでオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月1日 16時) (レス) id: 32a3956d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルイーザ | 作成日時:2019年3月1日 14時