ニフラーになった私

手紙 ページ13

「スキャマンダー殿。魔法動物についての提出書類がでていないため、至急出すように」と印刷された字で書いてあった。そして、よく見ると下の方に誰かの手書きで「ニーナがまだ来ていないのだが、どこにいるか知っているか？」と書かれていた。差出人の名前は書いてない。

…あぁ、うん。今日、会議の日だった。しかも休めないやつ。絶対怒られる。どうしよう。

昨日の仕事の時にグレイブス長官から「絶対休むな」と黒い笑顔で言われて、それで今日休んでいる。ということは、人間に戻ったらグレイブス長官直々に怒られる。

…人間に戻りたくない…。

ふいにそう思ってしまった。でも、ニフラーが一生続くのと、怒られるのが一瞬で終わるのとどっちがいいかと問われたら、怒られるのが一瞬で終わる、のほうがいい。

…聞き流せば終わるよね、本当に一瞬で。

ニュートは上の文章だけで「MACUSAに行かなければいけないのか…」と頭を抱えている。そして、下の文章を読んで「えっ…？ニーナが…？」と呟き呆然としていた。

そして、使い終わった食器をピューンとシンクへ飛ばした。飛んでいった食器はシンクの中で勝手に洗われる。

…もし、私の部屋に行くなら中に「人間」の私はいないわけだから、気付いてくれるかな？

私の部屋に行く→「人間」の私はいない→新種のニフラーが現れた→何か変！…ってならないかなぁ。

ニュートが部屋を出ていこうとしていたため、慌ててニュートの肩へジャンプした。

ニュート「どうした、A？一緒に行く？」

『キュ』(うん)

ニュートはトランクの外へと続く階段を上がって、私のトランクを開けた。

ニュート「ニーナ？入るよ？」

もちろん返事はない。ニュートは私の部屋へ降りた。



グレイブス長官の場合、聞き流したらもっと怒られそうだけど…。

次は乙女の部屋にニュート侵入(言い方ひどい)。お楽しみに




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