ニコニコ天使と小悪魔ちゃん

05.みんなに宣言 ページ5

〆．



「大毅くん、おはよう」

「お、おはよ！！」



ほとんど話したこともなかったし、

挨拶すら交わす仲じゃなかった。

それが、今や表面だけとはいえ恋人だもんなぁ……。

クラスのみんながどよめく。



「え！二人って仲良かったっけ？」

「ん？仲良しだけど？」



大毅くんの手を掴み、繋いで見せつける。

大毅くんは突然手汗を大量にかき始め、

ガクガク頷いた。



「な、仲良しっていうか……」

「こういう感じです」



可愛いからそのまま抱き着いちゃった。

柔軟剤何使ってるんだろ、いい匂い……。

匂いフェチではないものの、ついつい嗅いでしまう。

大毅くんがぷるぷる震え始めた。



「大毅くんどうしたの？寒い？」

「さ、さむ、いや心はとても温かい……」

「ほんと？なら良かった。私も、大毅くんといると心ぽかぽかだよ」

「くぅうう………」

「そうだ。今日一緒にお昼食べない？」

「え！いいんですか！」

「なんで敬語？大毅くんがいいなら、一緒に食べたいな」



もっと仲良くなれたらな、と思って提案してみた。

普段、彼は神山くんとりゅうと一緒に食べている。

一方私はお行儀悪いけれど、一人でケータイで動画を見ながら食べている。

人とご飯を食べるのは苦手なんだよね。

でも、大毅くんとなら楽しく食べられそう。



「もちろんええよ！神ちゃんもええと思うし、流星はシスコンみたいなとこあるし……」

「りゅうが？まさかぁ」

「ほんまほんま！やからいっつも家でAがどんな………あ、いやなんでもないっ！！」



大毅くん、慌ててる。

りゅうが私の話をしてるのか………悪口言ってないならいいや。



「ほんとは二人きりで食べるの期待してたけど、みんなで仲良く食べよう」

「ふぁっ！！？」



〆．

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