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「お言葉ですけど、お兄さん！私この人に食われてませんから！」
顎をクイクイされながら、
兄貴と呼ばれてたお下げに、言ってやった。
「その面で、こっち見んな」
「ひでぇ顔だな」
「誰のせいよ！」
竜胆の方に、顎を引っ張られて、無理矢理お下げに顔を向けている私。
自分でもわかってる。
きっと地獄絵図だと思う。
「あぁもう！席あっちです」
「何急に投げやりになってんだよ」
「あ、そうだ。便所どこ」
「その角曲がったとこです」
この兄弟面倒臭い！
仕事じゃなかったら、絶対関わりたくない。
お下げは、舌打ちをして歩みを進めた。
問題は隣のこいつ。
「ほれ、トイレまで案内しやがれ」
「だからすぐそこの、」
「仕事だろ？」
ニヤッと笑う竜胆が、悪魔に見える。
「こちらです…」
角を曲がれば、すぐトイレ。
なんでこの距離わざわざ案内しないといけないわけ？
「ほら、そこが、」
ダンッ。
死角になった瞬間、竜胆は私の両手を頭の上で拘束し、壁に押し付けた。
え、え！？これ何ドン！
拘束ドン！？
壁を叩くドン〜って、可愛い和太鼓たちの声が頭の中に流れてきた。
「なんで勝手に帰った？」
「ごめん、鍵開けっ放しで…」
「そういう事じゃねぇ」
「服、洗濯機回した方が良かった…？」
「お前殺されてぇのか」
会うのは、約一ヶ月ぶり？
やっぱりこいつ怖すぎる…！
「何が気に食わないの…」
「俺が起きるまでいなかった事」
「ごめんね」
「許さねぇ」
なんでだよ！
謝っても許してもらえないなら、どうすりゃいいのよ！
「あの…仕事戻らなきゃ…」
「お客様のクレームほったらかすんかぁ？」
「私情のクレームじゃん！」
「生意気だな、んとに」
容姿が整い過ぎてるやつは、やっぱり中身に難ありだな。
天は二物を与えずって、あれ本当だ。
「仕事…」
「戻りたい？」
「いや正しくは、戻らないと！なの」
「んじゃ、言う事聞け」
十中八九、ろくな事じゃない！
のは、わかってるけど、早く仕事に戻らなきゃ。
「なに…」
「キスして？」
「は！？」
首コテンて、兄貴そっくり！
自分の顔が武器になるって、知っててやってるだろ！
「は、じゃねぇよ」
「だ、だって、」
「俺も時間ねぇんだよ、早くしろ」
だったら、早く便所行けや！
なんて怖くて言えないので、背伸びをして薄い唇に、黙ってキスをした。
「お前ナメてんの？」
「え…、んっ」
激しく塞がれた唇に、力が抜けていく。
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nori(プロフ) - いつ見てもほんとに面白くて泣けて最高にドキドキして何回も見返しちゃいます笑作者様がこのお話を作ってくれて読めてめっちゃ幸せです✨！お体気を付けてお過ごし下さい！ (2023年1月7日 18時) (
レス) @page38 id: 415de435f6 (このIDを非表示/違反報告)
matsuri(プロフ) - raaaaaaamさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(T_T)♡春千夜くんバージョンお話思いついたら、ぜひ書かせて頂きますね♡ナイ頭フル回転で頑張ります(笑) (2021年11月26日 9時) (レス) id: 92d72416b1 (このIDを非表示/違反報告)
raaaaaaam(プロフ) - ふぉーー！素敵な作品すぎて気づいたらこんな時間に…⤴︎︎⤴︎︎ 同じバージョンよ春千夜も希望したいです(T ^ T)(T ^ T) (2021年11月26日 6時) (レス) @page45 id: c6906907ca (このIDを非表示/違反報告)
なる - テスト期間で完結してたの知りませんでした！おめでとうございます！！もう最後の最後まで最高に感動しました！二次作品も心待ちにしてます！ (2021年11月13日 16時) (レス) @page44 id: ec50fd9b43 (このIDを非表示/違反報告)
マナフィ(プロフ) - 完結おめでとうございます！前作の蘭ちゃん編から読ませて頂いてます。竜胆のあまぁぁあい言葉にキュン超えてギュンギュンしました！番外編楽しみに待ってます！！ (2021年11月9日 17時) (レス) @page44 id: c16e9a497f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2021年10月13日 17時
