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黙って男の隣に座った。
「ん」と渡された缶チューハイ。
「いただきます」
「あぁ」
……気まずい。
「名前は？」
「A…、あんたは？」
「竜胆」
ちなみに、こいつずっと携帯いじってます。
手出されるよりは、マシだけど。
「彼女大丈夫なの…？」
「んなもん、いねぇ」
「あのメイク落としは…？」
「……大事なやつの」
片思いなのかな…？
まぁ、どうでもいいんだけど。
携帯をテーブルに置き、私の背もたれに腕を伸ばして、髪を撫でた。
「風邪引く」
「だから服着なよ」
「違ぇよ、お前が」
「えっ」
部屋を出て、ドライヤーを持って戻ってきた。
腕を引かれ、ソファに座った竜胆の足の間に収まる。
「じ、じぶんで出来るから！」
私を無視して、髪を乾かし始める。
心臓さん、ドキドキうるさい！
「よし」と、独り言のように呟いてドライヤーをしまった。
「上手だった…」
「よく乾かしてやってたから」
「大事な人の？」
「あぁ」
体がポカポカして、睡魔が襲ってくる。
眠りにつこうと、缶チューハイを一気に飲み干した。
「ゆっくり飲めや」
「もう寝る…」
カーペットが敷かれた床に、丸まって横になると、
肘を持って起こされた。
「寝るならベッド行け」
「さすがに悪いからいい…」
眠い目を擦って、竜胆を見上げる。
呆れたように溜息を吐くと、私を軽々持ち上げた。は！？
「ちょちょちょ！」
「寝ろよ、っせぇな」
「この状況で寝れないよ！」
抵抗する私を、ベッドにゆっくり降ろした。
さっきから思ってたけど、この男中々優しい…。
「竜胆はどこで寝るの？」
「ソファ」
「ダメだよ！ベッドで寝て！」
「なに？一人じゃ寝れねぇの？」
「私がソファで寝るから」
ここまで良くしてもらって、ベッドまで奪うなんて、さすがの私もそんな図々しい事出来ない。
「んじゃ一緒に寝るか？」
「それはヤダ！」
「だったら黙って寝やがれ」
「私ソファで、」
「テメェはベッドだ」
なんでだ！
尚も喋ろうとする私の口に手を乗せ阻止。
「次喋ったら、ちゅーすんぞ」
「んんん」
「わかったか」
「んー」
「聞いてんのか！」
お前の手が邪魔で、返事出来ねぇんだよ！
手をペチペチ叩くと、ようやく離れた。
「……一緒にねる」
「は！？」
「だって！どうしたって私はベッドなんでしょ…」
もう腹を括るしかない。
お邪魔した身分で、自分だけフカフカベッドで眠るなんて私には出来ない…。
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nori(プロフ) - いつ見てもほんとに面白くて泣けて最高にドキドキして何回も見返しちゃいます笑作者様がこのお話を作ってくれて読めてめっちゃ幸せです✨！お体気を付けてお過ごし下さい！ (2023年1月7日 18時) (
レス) @page38 id: 415de435f6 (このIDを非表示/違反報告)
matsuri(プロフ) - raaaaaaamさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(T_T)♡春千夜くんバージョンお話思いついたら、ぜひ書かせて頂きますね♡ナイ頭フル回転で頑張ります(笑) (2021年11月26日 9時) (レス) id: 92d72416b1 (このIDを非表示/違反報告)
raaaaaaam(プロフ) - ふぉーー！素敵な作品すぎて気づいたらこんな時間に…⤴︎︎⤴︎︎ 同じバージョンよ春千夜も希望したいです(T ^ T)(T ^ T) (2021年11月26日 6時) (レス) @page45 id: c6906907ca (このIDを非表示/違反報告)
なる - テスト期間で完結してたの知りませんでした！おめでとうございます！！もう最後の最後まで最高に感動しました！二次作品も心待ちにしてます！ (2021年11月13日 16時) (レス) @page44 id: ec50fd9b43 (このIDを非表示/違反報告)
マナフィ(プロフ) - 完結おめでとうございます！前作の蘭ちゃん編から読ませて頂いてます。竜胆のあまぁぁあい言葉にキュン超えてギュンギュンしました！番外編楽しみに待ってます！！ (2021年11月9日 17時) (レス) @page44 id: c16e9a497f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：matsuri
| 作成日時：2021年10月13日 17時
