あの子 ページ40
ラーメン屋に着くと、常連なのか馴染みなのか、ふつうに案内されていた。
ニッコリした笑顔の店主に導かれた奥のカウンターで、少女はでは、と始めた。
「まずプリントの確認から、基本的には何も変わったりしていないのですが、こちら側の希望でいくつか付け足させて頂いてます」
パサパサと紙を確認していく。
少女の話でも大分綺麗に纏まっていたのだが、ざっくり言うと、
・科目制限は無し、した分の料金は別途支払う。
・基本時間は18時から21時、変更は本人達の自由とする。
・週３回必ず訪れること。
だ。
了承した時点でちょうど良く届いたラーメンはふつうに美味しかった。今後通ってもいいくらいだ。
ちょっと失礼しますね、と少女が席を立つと、入れ替わりのように店主が目の前に来て、その笑みを深くした。
「どうですか、あの子は」
「どう、といいますと？」
思わず質問返しすると、店主は困ったような笑みで続けた。
「いやね、あの子いっつも1人やから、お客さんから見てあの子はどんな感じかな、とあっしはおもうんよ」
「そう、ですね」
初見の印象からすきです、なんて言ったら怒られるんだろう。
どう、と言われたってまだ数時間も経っていないレベル何じゃないか、と言うか俺は何故時計をこんなにも気にしなかったのか。
今更のように腕時計に目を落とすと、2時間は経っていた。うわ、きづかんかったなぁ。
「まだそんな会って経ってないんですけど、あの子は、まぁ、可愛い子、だとは思うんです、でも、なんか何処かで自分を抑えてる様な、言い方悪いんですけど猫を被ってるような、そんな気はしてます」
つらつらと本音を延べると、店主は頷いた。
「お客さん、お金は要らんよ、ほれ、戻ってきたからもう帰りなはれ、長居してもええことないよ」
がた、と後ろを振り向けば、立て板に水とでも言えばいいのか、そんな表情のあの子がたっていた。
「帰りますか」
大人しく付いていけば、行きと同じように軽やかな歩の少女は振り返った。
「towacoさん、実況者のtowacoさんですよね」
「ん！？」
普通に焦った。いやいや、え、脈絡無さすぎでしょ、いやいやいや、てかJKみてんの！？
「そ、う、ですけど」
「あぁ、やっぱり。で、ラーメン好きです？
あの店、美味しいでしょう」
「好きですね。美味しかった」
どもりながら答えると、少女は笑った。
「私も好きですよ、towacoさんの実況」
この台詞は堕ちたなぁなんて。単純野郎の私は思った。
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ししのめ(プロフ) - るりねぇ(*￣∇￣*)さん» コメントありがとうございます！恋愛系の参考になれているかはちょっと自信ないのですが楽しんで頂けているようで何よりです。これからもこの2人をよろしくお願いします。 (2016年12月29日 18時) (
レス) id: 6cdb4f864d (このIDを非表示/違反報告)
るりねぇ(*￣∇￣*)(プロフ) - とわこさんとの絡みものすごい好きです！私は恋愛系書けないので、凄い参考になりますw (2016年12月29日 17時) (レス) id: 59abd8695f (このIDを非表示/違反報告)
ししのめ(プロフ) - なとりうむさん» コメントありがとうございます！！私関西の方に詳しくなく...申し訳ないです、訂正して参ります。すみませんでした。指摘は嬉しい限りですのでお気になさらず、読んで頂き有難いです。これからも楽しんで頂ければ幸いです。 (2016年12月27日 18時) (レス) id: 6cdb4f864d (このIDを非表示/違反報告)
なとりうむ(プロフ) - ×木になって○気になって 連投並びに誤植すみませんでした;; (2016年12月27日 18時) (レス) id: 99128e2a06 (このIDを非表示/違反報告)
なとりうむ(プロフ) - 何だか上から目線での指摘のようになってしまい本当に申し訳ございません、関西在住の者としてはどうしても木になってしまいまして…これからも更新頑張ってください、陰ながら応援しております。 (2016年12月27日 18時) (レス) id: 99128e2a06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ししのめ | 作成日時：2016年11月10日 18時
