＃38黄 ページ40
「どちら様…でっ、」
出てきた瞬間すばしっこい手越を先頭に家の中に入る。
シゲの家でかすぎるよ、シゲの部屋まで行くの大変じゃん。
執事さんは背高いし、足長いしすぐに追いつかれそう。
うちにはエースがいるけど？
手越が思いっきり扉を開く。
それに続いて俺も小山もシゲの部屋に入る。
緑「ゅ…や、ます…けぇちゃ…」
ベッドの脇で体育座りをするシゲは俺らの名前を小さな蚊が泣くような声で呼んだ。
そして始めてのふんわりした笑顔が俺らの視界に飛び込んできた。
桃「シゲ。ごめんね？守れなかったよ…」
黄「大丈夫？無理して笑ってない…？」
緑「ちがう、よ…みんな、きてくれた…から。うれしぃ、の。
すご…ひさし、ぶり…うれし、か、た…。から、」
紫「しげ。俺も。嬉しいよ。シゲが笑ってくれて。なにより、シゲが居てくれて。」
緑「す、ごい…ひさしぶり…。」
シゲの笑った顔。
凄く綺麗で透明で儚かった。
まるでシゲの心がそのまま映し出されてるようだった。
シゲの心を見たことあるかって言ったら見たことないけど笑
父「何をする。早くでてけ。成亮に触るな。」
俺の中で保たれていた
怒りが。呆れが、憐れみが。
ストッパーが外れて飛び出した。
黄「成亮に触るな？なんだよ。
裏切ったくせに。出来損ないだって罵ったくせに。
俺らは俺らでやってんだよ。
シゲを何が何でも守ってやるって決めたんだよ。
お前らが、お前らが腐ってんだよ。
俺らが高校生でもどんな出来損ないでも立派なひとりの人間だ。
シゲは、俺たちの仲間だ。
友達だ。
親友だ。
お前みたいな腐った大人の言うことなんて聞いてられるか。
腐った大人なんかにもうシゲを傷つけさせたりしない。
シゲの方が大人で俺らよりずっと賢いから。
守るなんて大袈裟かも知れなくても。
それがどんなに醜いエゴだとしても。
俺らは俺らで好き勝手に生きていくから。
お前らは口出しすんじゃねぇよ。
お前は根っこから取り替えてこい。
シゲくらい綺麗でまっすぐな心に。
そうすればきっとシゲの苦しみも分かるようになる。
そうすればお前らがどれだけシゲに苦痛を与えてきたか分かる。
シゲは多分優しいからお前が許してくれって言ったら許すと思うけど。
俺らが絶対許さねぇから。
お前が自分がどんな過ちを犯してきたか分かるようになるまで
二度と俺らに口出しすんじゃねえ。
俺らは俺らだ。
俺らは勝手に、思うがままに、
俺らの人生を生きていくから。」
・
ちょっと作者の叫び少し入れてみた笑
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Ailice - さらさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！気づかなくて…返信遅れてしまってすみません。 (2018年11月4日 20時) (
レス) id: 81b893cdcb (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 面白かったです。 (2018年11月3日 12時) (レス) id: 611db0c010 (このIDを非表示/違反報告)
加藤みさ(プロフ) - Ailiceさん» Aliceさんの世界観大好きなので、大丈夫ですよ！笑 長編読みますね笑 (2018年10月23日 22時) (レス) id: bdb462eccf (このIDを非表示/違反報告)
Ailice - 加藤みささん» ありがとうございます！長編頑張る笑笑でもかなり世界観が独特かもしれない…。 (2018年10月23日 19時) (レス) id: 81b893cdcb (このIDを非表示/違反報告)
加藤みさ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！いやぁ〜面白かったです！！次回の長編も絶対読みます！待ってます〜♪ (2018年10月23日 18時) (レス) id: bdb462eccf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ailice | 作成日時：2018年10月12日 7時
