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『ショッピ、あの子と知り合い？』
私が尋ねれば、ショッピは未だ呆然とした表情で頷いた。
「はい……さっき話した、貴族に買われたはずの、俺の友人、です……」
ショッピの言葉に、部屋の空気が重くなる。
ここにいるのは、主に高位貴族の血筋を持つ、聡明な子女たちばかりだ。
この短い言葉の中に様々な意味を見出し、あらかたの事情を察してしまったのだろう。
そんな中で、ニコニコ笑いながら明るい声を出す者が1人。
「なんや、ショッピ、俺の事そんな風に話しとったん？心配掛けてもうたみたいやな」
チーノと名乗った少年はそう言うと、バシッとショッピの肩を組んだ。
「俺はこの通りピンピンしとるから、そんなしょげた顔すんなって！
まぁ、ショッピの気持ちも分からんではないで。人身売買なんて碌なもんやないのは確かやし、俺やって部長……あ、コネさんの事な？助けてもらうまでは……」
「おいチーノ！お前もう黙っとれ！」
流暢に語り出すチーノを、コネシマさんが語気を強めて止める。
不機嫌そうに貧乏揺すりまでして、余程怒っているように見えた。
「すいません部長！取り敢えずこれでも飲んで落ち着いてください！」
チーノが恭しくカップを差し出す。
黒々とした液体が注がれていて、恐らくコーヒーだろう。
「あぁ、すまんな……っぶふぉ！？チーノ、おまっ、これなんや！！」
「はい！めんつゆです！」
「めんつゆって、東洋の！？こんなしょーもないことにわざわざ輸入品なんか使ったんか！？」
先程までの気難しそうな面持ちはどこへやら、コネシマさんが年相応の……いや、下手したらそれ以上に子供っぽく叫んでチーノを責める。
しかしその表情はどこか楽しげで、普段からふたりはこんなやり取りをしているんだろうと思われた。
……やはり、私はコネシマさんのことを誤解していたのかもしれない。
彼が東の辺境伯と同じような人間だったら、自分の引き取った元貧民を友人のようには扱わないだろうから。
『ふふっ』
思わず笑い声をあげれば、コネシマさんが気まずそうにこちらを向いた。
「……なんやねん」
『んふふ、すみません。ただ、コネシマさんが思ってた方と違ったので』
「……ハァ？なんや、悪いか？俺は他の高位貴族みたいなタイプとちゃうで。公爵令嬢様のお眼鏡には叶わんやろ。嫌なら、関わらんことや」
私を見据えるコネシマさんの顔には、自嘲とこちらへの拒絶を綯い交ぜにしたような笑みが浮かんでいた。
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にしん - 最高です！！！主様のペースで頑張ってください！！！ (8月14日 0時) (
レス) @page47 id: fba3ad8149 (このIDを非表示/違反報告)
シン(プロフ) - ヒロインちゃん可愛い！！そのまま夢主だけを見ていてくれ。そしてずっと可愛くいてくれ。 (8月8日 14時) (レス) @page47 id: b4bec54921 (このIDを非表示/違反報告)
涼風音欧(プロフ) - かれーるぅ。さん» かれーるぅ。さん、コメントありがとうございます！番外編は天才すぎるアイディアですね……採用させてください！「転生悪役令嬢の余暇には攻略対象の影がある」というお話にて、悪役令嬢たちの日常編を書いていこうかと思います。よろしければ覗いて見てください！ (8月3日 21時) (レス) id: d3245f1ebf (このIDを非表示/違反報告)
涼風音欧(プロフ) - 奥山乃愛さん» 奥山乃愛さん、コメントありがとうございました！返信遅れまして申し訳ありませんm(*_ _)m まだ全員出せてませんが、みんなの矢印が悪役令嬢に向かう予定です！応援ありがとうございます！ (8月3日 21時) (レス) @page28 id: d3245f1ebf (このIDを非表示/違反報告)
かれーるぅ。 - 神作品をありがとう！！！！（初コメですすいません）番外編とかないですか！？shp君とお出かけとか、一日だけ好感度見れるとか！そういう番外編が欲しいです！採用お願いします！ (8月1日 10時) (レス) @page40 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼風音欧 | 作成日時：2021年10月26日 23時
