【ONEPIECE】海上メイドですが何か。 (ページ20)

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伝われ概念ページ20

『だぁかぁら！私はエースに頼まれて、一時的に君たちと協力することになったけど、仲間じゃないの！それをさも当然のような顔して、私を討ち入りメンバーに数えるな！！』

「なんでだよ！？仲間みたいなもんだろ、エースも困ったらAを頼れって言ってたぞ」

『あの野郎……』

カジノの端っこ、目立たないようにコソコソと集まって、私はルフィとその仲間数名と共に作戦会議をする。
しかし、何度言ってもルフィには“一時的な協力関係”という概念が伝わらない。

『とにかく、ここは敵の本拠地なの。だから、その名前を叫んだり、ぶっ飛ばしてやるとか言ったりするのはご法度！そんなんじゃクロコダイルに会うことも出来ないでしょ？全くもう。
……私が昨日得た情報はここに纏めてあるから、ルフィ達ははぐれたっていう仲間と合流して、しっかり作戦を立て直して来てよ。私はもう少しここで、やれることを探してみるから』

諦め半分にそう言って、私は先程まとめたばかりの情報をルフィに手渡す。
それを広げたルフィは細かい文字の羅列に顔を顰めたが、後ろから覗き込んでいた女性……ナミはぱぁっと笑顔になった。

「すごい、たった一日でここまで調べたの！？アンタ、諜報員か何かだったりする？」

『ただの雇われメイドだよ。まぁ、普通の人より裏社会に適応してるってだけで。エースに雇ってもらった分の仕事はするから、そこは安心して』

私がグッとサムズアップすると、そばにいた鼻の長い男……ウソップが呆れ顔で言う。

「メイドの仕事じゃねぇだろ……。敵陣突っ込んで最重要会議に堂々と出席って、どんなメイドだよ」

『ふふん、もっと褒めてくれてもいいよ？何しろこっちは命削ってるからね』

そんな風に談笑していると、突如としてカジノの入口が音を立てて開かれる。

「麦わら！出て来やがれ！」

そこに立っていたのはまさかのスモーカー。
私たちと別れたあと、彼はルフィ達を追う方にシフトチェンジしたみたいだ。

「げぇっ、ケムリン！？」

「そこか、麦わら！それに玉依、テメェ、火拳の次は麦わらについたか。今度こそ言い逃れできねぇな、捕まえてやる！」

『ぎゃっ、あんまり嬉しくない再会！散々言ったけど仕事中なんだってば！』

「逃げるぞおめぇら！」

『ちょ、私も！？てか腕伸びてる、うわぁぁ！』

ルフィは腕をゴムのように伸ばして私の腹部に巻き付けると、VIPルームに続く廊下へ走った。

当然、引き摺られている私も一緒だ。