【文豪ストレイドッグス】もし、退屈なこの世界を抜け出して、大好きなあの世界に行けたなら……！

黒くてちっちゃい人と御対面 ページ19

？「＿い」


探偵社に入ったらポートマフィアと対立するから、いずれ異能力の事はバレるよね。


？「おーい」


狙われるのは当然か。


？「おい！」


まぁ、こんな異能力滅多にないもんね。


？「……手前！」


……ん？


『うわ！？』


体に掛かる重力がいきなり重たくなった。

何事かと辺りをキョロキョロ見渡す。


『……え？』


？「やっと気付きやがったか。俺の事ずっと無視しやがって！」


『…………え！？』


なっ、なな！？何でここに中也が！？


橙色の髪の毛。小柄だが、がっしりとした身体。

特徴的なファッションに、チャームポイントの黒い素敵帽子。


ポートマフィア幹部＿＿中原中也。


思わぬ人物に挙動がおかしくなる。


もしかして、さっきおにぎり創ったの見られてた！？

ヤバい、マフィアに連れていかれる！


中「大声出したと思ったら人の顔じろじろ見て、何がしたいんだよお前」


中也が訝しげに私を睨む。


『いやぁ、イケメンダナァトオモイマシテ』


中「そうか……」


ちょっと嬉しそう。


『あの……貴方の名前は？』


一応名前を聞く。


中「あ？……中原中也だ」


マフィアって軽く名前教えていいのかな。


中「手前は？」


『佐桜Aです』


名前を教えれば中也はニヤリと笑って、


中「A、いきなりでわりぃが、ポートマフィアに来てもらうぜ」


ですよね！よし、異能力使われる前に逃げよう。

持っている力を振り絞り、全力ダッシュ。


中「あっ手前！待て！」


中也の声が聞こえたけど待たない。

暫く走った後、チラッと後ろを振り返る。

其処には追いかけて来る中也が……居ない？


『追いかけて来てない……何故だ？』


まぁ、いいや、とにかく探偵社に急ごう。

遅くなったら太宰さんに怒られる。



ーーーーーーーーーー



通信機のコール音が数回鳴り、首領の声が聞こえる。


森「なんだい？」


中「首領、珍しい異能を持つ者が居ました。」


森「ほう……どんな異能だい？」


中「詳しくは分かりませんが、恐らく、モノを創りだす異能でしょう」


森「モノを創りだす異能か、確かに珍しいね。その者は今どこに？」


中「今、発信器は……探偵社です。」


森「探偵社か……今、芥川君達が人虎を取りに行ってるね。よし、芥川君に連絡してその者も連れて来てもらおう。君はその者のことを詳しく調べて」


中「了解しました」


森「その者の名前は？」


中「……佐桜A」

やっと探偵社に到着、だけど→←自分の異能力がほぼ最強

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