可哀想なきみ ページ10
ジェノside
音もなく涙を流す彼女の頬を伝う雫を消し去るように拭ってあげる。可哀想に、ヘチャンに泣かされたんだね。
ヘチャンなんか好きにならなければ、こんな想いにならずに済んだのに。
健気にヘチャンだけを追いかけ続ける彼女に、半ば呆れ、半ば諦め、その内の0.1%くらいは庇護欲のようなものを掻き立てられる。
Aちゃんに特別な感情はないけれど、少なくともヘチャンよりは僕の方がいいんじゃないかな、とか。
『ジェノ先輩も実行委員でしたっけ、』
「うん。僕と、あとヘチャニも」
『えっ！そうなんです、か...しらなかった』
「ずっとサボってるけどね。当日になったらAちゃんにヘチャニのシフト共有してあげる」
『そんな貴重なもの、わぁ、うれしい...』
「Aちゃんが直接聞いても、多分言わないし」
アイツ、いじわるだもんね。とこぼすと、Aちゃんは困ったように笑う。困らせてごめんね、Aちゃんが思ってるよりイジェノはそんなに優しくないから。
一方でAちゃんは、ヘチャンの所属する委員会を知らなかったことにショックを受けているらしく、めそめそと下を向いている。
...うん、可愛い。赤ちゃんみたい。
「てことで、スマホ出して。カトク交換しよう」
『...てことで？』
「へチャニのシフト、知りたくない？」
『ぁ、しりたい、しりたいですっ』
ほくほくしながらスマホを手に取るAちゃん。
ケースと本体の間にはヘチャンがノートの切れ端に書いた謎のキャラの絵が挟まっている。ヘチャンいわく、Aちゃんの似顔絵らしい。全然似てないけど。
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眠い(プロフ) - SFさん» こちらこそ最後までありがとうございました！そう言っていただけて何よりです⸝⸝> ̫ <⸝⸝ (2021年9月20日 22時) (
レス) id: 8c10ca57b8 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - めっっっっちゃ面白くて大好きな作品でした！！最後までありがとうございます！！！！ (2021年9月20日 2時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠い。 | 作成日時：2021年7月30日 23時
