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HC「やー、起きろ」
軽く足元を蹴ると、びくん！と反応して目を覚ますAちゃん。
寝ぼけ眼の視界にやっとおれが映ったのか、びっくりした様子のAちゃんはあたふたと視線をさまよわせている。
HC「おはよ」
『す、すごい、今ちょうどヘチャン先輩のゆめみてて、わぁ、レジェンドだ......』
HC「スアちゃんとソンチャンくんにはちょっと席外してもらってるだけだから安心して」
『なんでせんぱいがここに...？』
HC「んー...Aちゃんに会いに来た」
『んん、さっきは断ったくせに』
HC「ごめん、機嫌悪かったから。てかそれ早く食っちゃえよ」
『だめだめ、さいごの1つだからもったいない...』
まるで子供が大事なおもちゃを手放さないみたいに、包装紙に手の跡がついちゃうくらいワッフルを握りしめている。
軽く俯いてるAちゃんは、今日も可愛い。可愛いけど、その可愛いを作ったのはソンチャンでもあるんだな、と考えると無性にイラつく。
Aちゃんは、「また作ってくれますか？」と上目遣いで囁いた。
だめだよ、そういうの。男は簡単に引っかかっちゃうんだから。
HC「...1つだけ買うなら作ってあげる」
『えー、そしたらスアとソンチャンと3等分しなくちゃいけなくなる...』
HC「何言ってんの、Aちゃんだけで食べないと」
『もぉ、今日のヘチャン先輩なんか変！いつも変だけど』
HC「なんか聞き捨てならないの聞こえたけど？」
足をバタバタさせて喜ぶAちゃんは、やっぱり赤ちゃんみたいで、可愛かった。
思わずほっぺたをつねると、「いじわる！」とふにゃふにゃの笑顔で嬉しそうに笑うAちゃん。
もう妹なんかじゃないって、頭の中で警告音が鳴る。おまえはもうAちゃんを1人の女のコとして見てるだろって、誰かに言われてるみたいで。
自覚するにはあまりにも残酷すぎる現実だった。
その時、Aちゃんは何かを思い出したみたいに文化祭のガイドを開いた。
『あっ、あとでジェノオッパのところにも行かないと...寝ちゃってたから時間むだにしちゃったかな、』
HC「またジェノ？萎えたわ」
『ぅ、だってオッパが、っ！』
咄嗟に掴んだ腕。ガイドは地面に叩きつけられた。
ごめんね、Aちゃん。傲慢で。
でも、もうこれ以上ジェノの名前聞きたくない。
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眠い(プロフ) - SFさん» こちらこそ最後までありがとうございました！そう言っていただけて何よりです⸝⸝> ̫ <⸝⸝ (2021年9月20日 22時) (
レス) id: 8c10ca57b8 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - めっっっっちゃ面白くて大好きな作品でした！！最後までありがとうございます！！！！ (2021年9月20日 2時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠い。 | 作成日時：2021年7月30日 23時
